菅原アナと一緒に走ったAIR-RUN TOKYO皇居EKIDENから
遡ること一週間前。
あの大震災が起こるとは思いもよらなかった2月27日(日)
初応募から4年越し。走り始めて3年。ハーフマラソンデビューから約4ヶ月
ついに念願のマラソンデビューを迎えました。
舞台は36.000人が参加する日本最大の市民マラソン「東京マラソン」です。
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あまりに規模が大きいため、大会前日までに東京ビッグサイトで
ナンバーカードの事前交付を受けなくてはなりません。
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スポーツグッズ等の展示即売会や各種イベントが行われる
「東京マラソンEXPO2011」では旧知の城西大学陸上部・櫛部監督が
元駒沢駅伝部の西田さんと共に、トークイベントをされていました!
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いよいよマラソン当日。文句なしの快晴!
これまでずっと寒さや氷雨に泣かされていた東京マラソンでしたが、
かつて無い最高のコンディションに「晴れ男」を確信します。
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5時に起床。6時半にスタート地点の東京都庁到着。
すでにカラフルな人だかり!
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あまりの混雑ぶりにノーアップを決断。
最初の5キロをアップ代わりに走る作戦に変更し、
とりあえず、荷物を指定のコンテナ(トラック)に預けます。
往復コースではないので、ゴールまで運んでもらう荷物を
通常のレースより、かなり早めに預けなくてはいけない訳です。
快晴とはいえ真冬ですから、1時間以上ランニングスタイルでの
スタンバイは、罰ゲームでも無い辛さ。
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トラックがウン十台並びてきぱき作業。
5回目ともなると作業員の方、皆さん慣れています。
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4月の「かすみがうらマラソン」が最大の目標だけに、
ロング走は1月の谷川真理ハーフと、25キロ、30キロが一本ずつ、
合計でも月間145キロ。谷川さんに頂いた「最低350キロ」
というアドバイスには程遠く、不安要素多々でしたが、
数万人の熱気でいやがうえにも、気合がみなぎってきます。
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この格好から、いきなり脱ぐんですから、寒いはずです。
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それでも、今できることを精一杯しようと心に決め、
レース一週間ほど前から人生初の「カーボローディング」で
体に炭水化物を溜め込み、尚且つレース当日3時間前に大量の「お餅」
さらに、会場に到着してからバナナとカステラを平らげ、
最長100M近いトイレの列に並んでいると、あっという間に整列時間に。
8:50頃
3万人以上が都庁前に整然と並ぶ中、場内DJがスタート。
この頃、何かと耳目を集めていた石原都知事が「タイムを気にせず楽しんで」
とランナーにエールを送り、
各界の著名人が名を連ねる「六本木合唱団」が君が代斉唱すると、早くも5分前。
さらに招待選手、ゲストランナーの紹介が終わると
9時5分
「車椅子の部」がスタート!
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下りでは、あのボルト並のスピードで走るという車椅子マラソン。
男子で1時間25分台、女子でも1時間40分台でフィニッシュします!
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期せずして、スターティングブロックに並ぶランナーから拍手が沸き起こります。
そして・・・
9時10分
石原都知事の号砲でいよいよ人生初の『42.195キロ』がスタート!
「よし!行くぞ!!」
と気合を入れても、いきなり走りだせる訳ではありません。
私の順番は先頭から3500番目前後。
一般参加のランナーとしてはかなり前方の割り当てでしたが、
それでも、最初は牛歩以下。
先頭がすでに800Mほど進んだ2分1秒後、
やっとスタートラインを跨いで、ようやくここからが本当のスタート!
都庁前から数百メートル、最初のカーブを右に曲がると
幾十にも重なる沿道からの大声援!これが思った以上の気持ち良さで、
一気に寒さも吹き飛びます。
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1キロ3分ほどで走り抜ける先頭集団。時速20キロですから、
自転車を立ち漕ぎしても追いつけません。 |
マラソンでの大目標は、上位数%しか達成し得ない『サブスリー』
つまり3時間を切ること。
当然、初マラソンでも狙いたい気持ちもありましたが、
まだまだ練習半ばで体重も絞りきれず、多くのランナーから
「ハーフ」と「マラソン」は全くの別物と聞かされ、戦意喪失。
といっても、目標は欲しい。
う~ん、そうだ!谷川真理ハーフ
でご一緒した芸能界最速ランナー
猫ひろしさんを参考にしよう!
猫さんのハーフベストが1時間15分(激速!)
これを倍にすると、2時間半。それに「ハーフタイム-1時間=15分」を足すと
おっ!猫さんが公言している目標2時間45分(激速!!)になるじゃないか!
ということで、私のハーフのベスト1時間25分を倍にした2時間50分に
25分を足すと・・・整いました!
目標は『3時間15分』
つまり5キロ23分で最後まで走る計算です。
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都庁から皇居、日比谷、芝公園、品川、銀座、浅草、豊洲、
そして東京ビッグサイト。車でも何時間も掛かりそうな道のり。
ホントに走れるの?
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フジテレビの中継カメラに、背中につけた「やじうまロゴゼッケン」を
なるべくアピールしたあと、まずは新宿大ガード下をくぐって、一路東へ。
予想通り、前を走るランナーとは50センチほどという大混雑の中、
「走る」というより、じっくり「前進」します。
スタートからわずか「3キロ」
この時点でスタートブロックに整列してからはすでに
40分以上経過しているため、早くもコース脇に設けられた
仮設トイレに駆け込むランナーが続出。
レース前の水分は極力控え、途中の給水に掛けていた私は
沿道の子供たちとハイタッチをしていると、あっという間に
「5キロ地点」に到達。
最初のラップは・・・
ネットタイム(※自分がスタートしてからの時間)「23分46秒」
とランナー渋滞で思うように走れないにしては、ほぼ予定通り。
飯田橋を右に曲がり、7キロを通過した辺りから集団がばらけて走りやすくなると、
カーブもなるべく直線で走るという谷川さんのアドバイスを実行。
前方のランナーを徐々に抜いていきます。
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皇居東御苑を右手に内堀通りを南に下る。通常皇居を走る時とは
逆走なので、景色が違って見えます。
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さらに、「喉が渇いてからだと遅い」という給水もきっちり取って
リズム良く走っているとあっという間に日比谷公園を過ぎ、
「10キロポイント」に。
通過は・・・「44分50秒!」
うん?この5キロ21分4秒?そんなに速い!?
やはり、途切れることのない声援と各ランナーの楽しそうな走りに
感化されていました。気づかぬうちのペースアップ。
「初マラソン?飛ばすと30キロ以降地獄が待っているよ!」
多くの先輩から序盤バネを使うとラスト10キロでパタッと足が止まる!
と『忠告』を受けていましたが、早くもランナーズハイの私。
ハーフマラソンなら40分を切って通過していますので、
「いつもよりは遅い!」と言い聞かせ、「ええい!ままよ!」
「体に任せて行けるところまで行こう」と心に決めます。
北風を背に受け、日比谷通りを一路南へ。
ひときわ声援が大きくなる増上寺を右手に、目指すは品川の折り返し。
普通、東京中を走って移動することなんてありませんから、
距離感覚なんてありませんが、走ってみるとわかる。
皇居から、芝公園までは結構近い!
「15キロ地点」を「1時間6分21秒」と、
この5キロを21分31秒の好ペースで通過すると、
増上寺からわずか15分で品川駅前の折り返しに到達です。
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まだまだ足は余力充分!体は確実に動いています!!
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さぁ、ここからは北風とのケンカ。
さほど強くなくても、風が一番体力を奪うことは練習でたっぷり味わっていたので、
ちょうど少し前方を走っていた190センチ以上はありそうな
外国人ランナーの後ろに入って体力を温存。
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再び増上寺を通過。かつては東京国際女子マラソンのコースでもありました。
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反対車線はこれから品川に向かうランナーで大渋滞!
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さらにその後は、某人気漫画の主人公「ルフィー」の格好をした
30歳ぐらいのランナーの心地よいリズムに相乗り開始。
「ルフィーがんばって~~!」
あまりの人気ぶりに次回のコスプレを決心しながら走ると、
あっという間に「20キロ地点」に到達。
スプリットは「1時間28分12秒!」
この5キロは21分51秒と想定よりやはり想定よりも速いものの、
息もほとんど上がらず、まだまだ順調。
再び日比谷まで上り右手に曲がると、そう、そこは
東京マラソンのハイライト「銀座大通り」
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10時53分ごろ高島屋前を通過。大通りの真ん中。大声援。
気持ち良くないはずが無い。
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次の目標は28キロ手前の「浅草寺」
この頃から少しだけ、痛めていた臀部に張りが出てきましたが、
給水ごとにボランティアスタッフの方からも「ファイト!」と声をかけられ、
楽しさと感謝の気持ちで一杯に。
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高校生や大学生のボランティアも多数。
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フルを走るランナーとしては70キロ前後とかなり重い私。
隠し持っていた栄養補助ゼリーを一気に食べ、ガス欠防止をした直後
「25キロ地点」に到達。タイムは「1時間50分13秒」
やや落ちたとはいえ、この5キロも22分1秒でカバー。
さらに反対方向からはトレードマークの真っ赤はTシャツが。
あっ猫さん発見!!
反対車線に出来るだけ近づいて、叫ぶ私。
「猫さん!自己ベスト!!」
「にゃ~~!!」とポーズつきの返事は、猫さんの決意の表れか!
私より3キロ以上先を進む猫さんの異常なハイペースに驚愕しつつも、
より一層気合が漲ります。
ペースが落ち始めたランナーをどんどん抜き去っていくと、
いよいよあの「雷門」が目の前に!
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スタートから約2時間たった私。銀座から30分で浅草寺に。
東京って意外にコンパクト!
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観光と思しき外国人の方からも「ガンバテ!!」
はい!ここまで来たら3時間一桁台を目指してガンバリますよ!
心で返事して、再び銀座を目指して南下開始です。
浅草寺通過から8分後、「30キロポイント」を通過。
「2時間12分38秒」と未だ想定以上の5キロ22分25秒。
「マラソンは、30キロを過ぎてから」
マラソンの格言どおり、この辺りから急に歩き始めたり、
立ち止まって屈伸したり、沿道に座り込んでしまったりするランナーが続出。
中には出場基準が2時間23分以内というナンバーカード3桁の
「エリートランナー」の姿も。
一緒に走るランナーの息遣いも急激に荒くなってきたのが分かります。
過去最長練習が、レース3週間前の皇居6周(30キロ)の私にとっても、
ここからは完全に「未知との遭遇」
少し息も苦しくなり始め、さらに「まだ12キロ以上もある」と
少なからず弱気になりかけましたが、そんな時、
5キロぐらい併走していた50歳ぐらいで全く無駄な肉の無い
「鍛え抜かれた」足のランナーに方に、
「デビュー戦なの?自分で出たくて走っているなら、このまま行けるよ。大丈夫!」
と励ましの言葉も貰うと、勇気100倍!!
大丈夫!「持ってる」はず!!
と自分に言い聞かせてとにかく足を前に出します。
そしてスタートから2時間半後。再び銀座へ。
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カルティエをバックにあと10キロ!
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