銀座4丁目、日産ショールーム前を左に曲がり、
築地を越えたところが「35キロ地点」
通過タイムは「2時間35分08秒」と未だ5キロ22分30秒と続・好タイム!
あと残り7キロ!
よし!まだ大丈夫!!このまま行ける!!!
そう思った私の前に立ちはだかったのが、
聞きしに勝る最大の難所「佃大橋」でした!
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上りはなるべく歩幅小さく、下りは力を抜いて体力回復!
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高低差は15メートルほどとたいしたこと無いのですが、
とにかく長いぞこの上り。なにゆえそんなに長いのか。
ここでこれまで貯めにためていたバネをすっかり奪われます。
「ここからが本当のマラソン!」
そう実感する私に追い討ちをかける難所の数々。
とにかく渡っても、渡っても、橋だらけ。
「埋立地なんだから、全部埋め立てればいいのに」
草野球をしたこともある月島運動場横を通過すると、今度は「晴海橋」
すでに膝が思うように上がらない私にとって、
少しの上りもボディーブローの様に、実に堪えます。
よくショッピングなどで訪れるお気に入りの街「豊洲」の駅前は、
また沿道の声援が一際大きくなり、なんとか再びペースを取り戻したものの、
ここでまたも登場「東雲橋」
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この辺りから表情も走りも激変!
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短いけれど結構勾配のあるキツイ上りに、虎の子のスタミナも奪われ、
完全グロッキー状態!
それでも、下りに差し掛かるとそこに見えたのは
「辛いのは気のせい!」
というプレートをもった女子中学生の姿!
『そうだよね!きっとそうだよ!気のせいにしては苦しいけれど!!』
気力を振り絞って、彼女とハイタッチ!
坂下を左に曲がると、ついに『40キロポイント』
通過タイムは・・・「2時間59分53秒」
この5キロはあれだけばてても
22分45秒とまだ目標を上回るペースを維持!
「ここまでくれば、3時間10分を切れる!!」
まさに、最後の気力と体力を振り絞ってラスト2.195キロへ!
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足だけでなく、腕も相当重い!
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マラソンなんだから、これでなくちゃ!
それにしても何ゆえ
足は前に出ないのか!!
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有明コロシアムを越え左に曲がり、臨海線に掛かる「跨線橋」が最終関門!
実はこの坂が一番の急勾配でした!
「もうゆりかもめなんて乗らないから!!」
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ラスト1キロ!あと4分!外郎売1回分!!
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ラスト500M トラック1周+100M。
そう思うとまだ長い!!
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そして、12時20分過ぎ
号砲から3時間10分28秒後
スタートラインを跨いでから3時間8分30秒後
ついに
『フィニッシュ!!』
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ラスト2人かわしました!
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まるで優勝ランナー並みの「渾身のグリコポーズ!」
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苦しさからの解放、そしてこみ上げる喜び。
「これがマラソンの達成感!」
シューズに着けたタイム測定用のチップと引き換えに、
完走の証であるメダルを首から掛けてもらうと、
体に満ちる一層の充実感!
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人生初の月桂樹!右手は地デジの「5」
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満足感とともに、下半身を襲う極度の疲労と闘いながら懸命に帰り支度。
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後で送られてきた結果を見ると、男女総合グロス順位は1112位!
42キロ余りで、2400人近く抜いていたことに!
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グロスタイム(スタート時からのタイム)での3時間切りは600人余り、
上位わずか1.8%という狭き門。 |
一度も途切れぬ沿道からの大声援に、大会を支える多くのボランティア。
3万人を超えるランナーが互いに励ましあい、同じゴールを目指す姿。
まさに「東京がひとつになった日。」を実感して、
ビッグサイトを後にしました。
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TOPランナーの表彰式では、取材で一緒に走った公務員ランナー
川内選手と再会!あの苦しい坂で仕掛け勝ち取った「日本人トップの座」
日本陸上界に名を残す快挙です!
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それから、12日後。
3月11日午後2時46分。
あの忌まわしい地震が発生しました。
信じえぬ惨状。
その日以来、3月に入り、
日に日に増えていたランナーの姿をほとんど見なくなりました。
こんな状況で走って何になる。私を含めほとんどの人が
そう思ったでしょう。
目標にしていた「かすみがうらマラソン」をはじめ、
多くのイベントが中止に。
週末、球音が鳴り響いていたグラウンドも静かなまま。
日本中が自粛ムードに包まれました。
でも、一番怖いのは「自粛」が「委縮」になってしまうこと。
じっとしていても、何も変わらない。
であるなら、今自分が出来ることは、これまで通り走る
ポジティブな自分を取り戻すことではないか。
そう、決意したランナーの多くは、桜の季節を前に再び走り出しました。
そして、走りながらなにかできないか。
それがたった一人でも出来る「チャリティラン」
たとえば1キロ100円と決めて、1ヶ月間自分が走った距離に応じて
義援金を送るという取り組みです。
自分が走ることが復興につながると考えるのはおこがましくても
じっとして何もしないよりは、よっぽどいい。
私が所属する「やじうまランニング倶楽部」でも
有志でチャリティランを行い、ドラえもん募金へ。
http://www.tv-asahi.co.jp/doraemonbokin/
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G.W.の初日 やじうまランニング倶楽部も練習会!
〆のリレー戦で対決する 菅原アナと特別参加の飯村家ご長男!
学年NO.1の快足で、菅原アナと好勝負!!
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ランナー松尾も参加。いつの間に1キロ4分半で走る力を!?
メンバー入り確定ですね。
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さらに練習中、偶然にも川内選手と再会!
実業団に所属しない市民ランナーですから、我々同様
普通に公園で練習しているんです。
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松尾が衝撃の一言 「脚触っていいですか!?」
菅原もちゃっかり便乗。
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力を出し切り、レース後医務室に直行した東京マラソンでのゴールシーン。
この日の練習(2.148×15周!だったそうです)でも、
ゴールしたあとふらふらになっていた姿に、
少なからず感銘を覚えました。
「全力で ただひたすら 前へ。」
走るという行為は、自分の意思で足を前に運ばないと始りません。
今こそ強い意志で一歩前へ。
多くの思いが結束すれば、必ず道は開かれるはず。
そう信じて、私も走り続けます。
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市民ランナーとして史上初めて8月の世界選手権に出場する川内選手。
全身全霊の走りに期待大です!!
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