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5月12日 突っ張りきった先に綱が見える!!
 
夏場所は綱取り大関千代大海に注目!!!

11日初日を迎える大相撲夏場所を前に、恒例の横綱審議委員会稽古総見が5日国技館で行われました。今回は一年に一度!の本土俵を使った公開稽古総見ということで朝9時ごろの時点ですでに国技館は2階席まで埋まる盛況ぶり。なんと5590人のファンが集まり凄い熱気でしたが一番早い方で前日の夜10時に国技館前で待っていたというから(><)今場所の注目度を物語ります。

そして力士たちも普段の部屋での稽古と違いなんといっても横綱審議委員の皆さんの前で稽古を披露するわけですからいつも以上に気合が入るとともに、また自分の仕上がりを見極め、本場所で対戦するライバルにもアピールする大切な場になります。

本場所では皆勤賞に近い内館牧子委員、中央

我々大相撲ダイジェスト担当アナも8時ごろには国技館に集結。

今場所の主役は誰か!と山崎、大熊両アナウンサーとともに熱い視線を注ぎました。

8時過ぎからまず幕下力士の稽古が始まってそして9時過ぎ、関取以上でしか許されない白い廻しを締めた十両力士が登場。いよいよかと館内がざわつき始めます。

幕下以下は左に写っている力士のように緑色の廻し。
角界総数約700名のうち白い廻しが許されるのはわずか全体の8%=56名のみ

稽古はほとんどの力士が一斉に土俵に上がり、勝った力士に他の力士が手を上げて順を競う「一番稽古」。これだと勝ち残った力士と積極的にアピールする力士は結構な番数をこなしますが、俵の隅でじっとしてほとんど体を動かさない力士もたまには居ます。怪我を負っていたり、調子が上がっていなかったりと様々ですが、これで各力士同士の駆け引きや、性格が垣間見えたりします。

そして9時過ぎ頃いよいよ横綱を含め真打、幕の内力士が登場!

十両力士も大きいですが、平均で150キロ以上の幕の内力士はまじかで見ると山の様。
184センチ151キロ、怪力無双の関脇若の里の背中

まず安芸乃島や旭鷲山らが新十両の普天王や黒海に稽古をつけた後、いよいよ幕内同士の一番稽古が始まります。

十両力士と幕内力士との一番の違い。もちろん体の大きさも有りますが最も差が出るのが立会いのスピード。150キロの巨漢!なのにその立会いは100Mランナー並といわれていますからぶつかる衝撃はいかほどか!?ほんの数メートル距離で思い切りぶつかりあう訳ですから常人であれば生きては土俵を降りられないでしょう。

(私は大学時代体育会アメリカンフットボール部に居たのですが同級生の110キロを超えるラインマンが、武蔵川部屋への出稽古で3段目の力士に軽くあしらわれた事を鮮明に覚えています。それが幕内になると・・)

そして今場所の最注目、先場所の優勝で綱取りのかかる大関千代大海が登場。

付け人を相手に徐々に気合を入れていく千代大海

大関以上は一番稽古には参加せずそれぞれが相手を一人決めて納得するまで取る「三番稽古」を行いますが、先場所優勝の千代大海は横綱朝青龍との三番稽古が組まれていました。

先場所は終盤の黒星をものともせず千秋楽で横綱朝青龍を突ききって三度目の優勝を手にした千代大海。4/23日の番付発表の際にも「過去2回の優勝とは違うプレッシャーのなかで勝てたのは大きな自信になった」と話していました。後半調子を上げてきた横綱に対し真っ向から押し出した相撲でのカド番優勝は確かに圧巻。それでも12勝という勝ち星に北の湖理事長が「印象としては弱い」と話し今場所内容と星が伴っての連続優勝が条件であることも事実。それゆえ、千代大海も「横綱を圧倒して好印象を与えたい」と目論んでいました。

そして迎えた三番稽古。師匠である元横綱千代の富士の九重親方も見守る中、

九重親方は毎場所千秋楽のダイジェストの登場。
先場所に続き愛弟子の優勝を見届けるのか・・

結果は・・横綱に力の差を見せつけられ12番3勝9敗。

千代大海が積極果敢に押し込む場面が何度も見られましたが、

土俵際で残されると、逆に廻しを引かれて

土俵の外へ。

確かにその結果から見ればアピール不足は否めないモノになってしまいました・・・

それでも大関本人は「なかなか勝てないが自分では足を使って前に出る思った通りの稽古が出来た」と前向きに振り返り、また一緒に見ていた山崎アナウンサーも「千代大海のようなタイプは本場所でないと気合乗りがどうしても不十分なので本当の力は出しにくい」と分析されていました。

今場所前は巨人の清原選手やK1の選手など数々のトップアスリートを手がけるケビン山崎さんのジムで過酷な肉体改造も行った千代大海。約2週間、朝稽古のあと俊敏性や神経伝達のトレーニング、さらに筋肉トレーニングを2時間近く行うだけではなく、ささみやシーチキンなど高たんぱくの物を採り、炭水化物と糖質を全く取らない食事制限も敢行し徹底的に体をいじめ鍛え抜いた大関千代大海。

「単に肉体改造というのではなくて、皆が寝ている時間に自分はこれだけやっているという事実。それが実になって自信が確信に変わってきている」と話しています。

稽古総見の後北の湖理事長は「全勝するくらいの気持ちでやらないと厳しい」と綱取りに高いハードルを突きつけ、船村委員からも「日本人横綱が出て欲しい気持ちもあるが14勝はして欲しい」と単なる2場所連続優勝では綱は厳しいことを匂わされた。

しかし同じ高砂一門の弟弟子である横綱朝青龍に

先場所よりも調子がいい。自分の動きが出来るようになってきたと話す横綱。
先場所に続き武蔵丸の休場で今場所も一人横綱の重責を担う

早く追いつきたい気持ちは誰よりも強い千代大海。試練を乗り越える為には先場所に続きて横綱を撃破していくしかない。

自信を確信に、そして結果へと変えていけば必ずその先に「遠い綱」が見えてくるはず!

 

後記

今回千代大海関がトレーニングを行ったジムにはたまたま私も通っていました。

千代大海関の場合にはもともとのポテンシャルが違うということで2週間のプログラムで十分(とは言ってもトレーニングメニューは尋常ではありませんが)なんだそうですが、1から始める私の場合のその期間は3週間!!そのあいだ一週間に3回の割合で筋肉とレーニングを行うのですが、特に辛いのが食事制限。3週間の間、全く炭水化物(ご飯や麺類)、糖質(甘いもの全て・・)を取らないのでもうふらふらになるやらぼーとするやら・・

でも何とか根性で乗り切った甲斐が有って、体重は変わらず筋肉量が増えウエストも6センチほど締まりました。入社後7年以上着実に貯めてきた霜降りのお肉がかなり取れたのが実感できています。

千代大海関も7キロほどの減量と筋肉量アップに成功し全身に力が漲っているそうです。

毎日きつい朝稽古の後にあんなに苦しいトレーシングも実行した大関。初日の相手旭天鵬には過去6勝1敗と相性が良いだけに初日しっかり勝って勢いに乗ってほしいものです。

大相撲ダイジェスト放送予定
 
・初日5/11 12時24分〜44分 高砂親方(元大関朝潮) 藤井アナ
・2日目5/12 12時16分〜36分 錣山親方(元関脇寺尾) 川島アナ
・3日目5/13 12時16分〜36分 陸奥親方(元大関霧島) 大熊アナ
・4日目5/14 12時16分〜36分 出羽海親方(元関脇鷲羽山) 藤井アナ
・5日目5/15 12時16分〜36分 若松親方(元関脇琴錦) 大熊アナ
・6日目5/16 12時15分〜35分 芝田山親方(元横綱大乃国) 川島アナ
・7日目5/17 12時30分〜50分 伊勢ノ海親方(元関脇藤ノ川) 藤井アナ
・中日5/18 12時24分〜44分 高砂親方(元大関朝潮) 大熊アナ
・9日目5/19 12時16分〜36分 尾車親方(元大関琴風) 藤井アナ
・10日目5/20 12時16分〜36分 曙親方(元横綱曙) 川島アナ
・11日目5/21 12時16分〜36分 放駒親方(元大関魁傑) 大熊アナ
・12日目5/22 12時16分〜36分 玉ノ井親方(元関脇栃東) 川島アナ
・13日目5/23 12時15分〜35分 武蔵川親方(元横綱三重ノ海) 藤井アナ
・14日目5/24 12時30分〜50分 八角親方(元横綱北勝海) 大熊アナ
・千秋楽5/25 12時24分〜44分 九重親方(元横綱千代の富士) 川島アナ

 

最後にここで問題!!
この後姿は誰でしょう??
答えは千秋楽の日にご紹介します!!
   
 
    
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