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松井康真
プロフィール
  ※「過去の担当番組」を更新しました!(10/10/19)
身長
179cm
出身地
富山県南砺市(なんとし)
出身校
富山県立高岡高校→東京工業大学
入社年月日
1986年4月1日
星座
魚座

担当番組
拝啓!鉄道人 CSテレ朝チャンネル
(土)24:30 (水)24:25


 
6/29 原発問題に思うこと


原発問題に思うこと・・・


柏崎刈羽原発7号機炉心頂部にて(2011/03/02)


久々の更新です。長文ですがしばらくお付き合いください

 

私は以前から自分を含めたマスコミの「原発報道」に関して
疑問に思っていました
その一番の原因は、自分を筆頭に勉強不足もはなはだしいことに他なりません

私が入社したのは1986年4月1日
それから1ヶ月も経たないうちにチェルノブイリ原発大事故が起こり
世界中の報道が原発問題一色になりました
当時の報道内容に関しては母校である東京工業大学の
原子炉工学や化学工学専攻の恩師から
リアルタイムでかなりご意見を頂きましたが
まだアナウンス研修が始まったばかりの私は何も出来ませんでした

あれから25年・・・

昨年10月から管理職としてデスク業務が中心となり、
逆に、ある程度自由な時間も取れる様になってきました
そこで「“平時”の今こそ理系出身アナウンサー」として独自に勉強しようと
今年の1月に、大学のサークルの先輩であり恩師の先生(原子炉工学専攻)にお願いし
東京電力の担当の方を紹介してもらいました

2月に入り、内幸町の東電本社に何度か行き、打ち合わせとレクチャーを受けました
そして3月2日〜4日の日程で、
柏崎刈羽原発と敦賀の高速増殖炉もんじゅに取材に行きました
特に柏崎刈羽では丸1日半をかけてみっちりと見せていただき
点検中の4号炉の格納容器の中まで入れてもらいました
また、柏崎刈羽原発所長とは予定時間を大幅にオーバーして
1時間以上話し込ませて頂きました


点検中の柏崎刈羽原発4号機格納容器の中へ


もんじゅの事故で実際に折れた温度計が展示されています


実はあくまでも私の自主勉強なので、冬休み扱いのすべて自費で行きました
さらに翌週の3月10日(木)の夕方に青森へ飛びました
翌日、六ヶ所村の原子燃料サイクル施設の視察に行くためです
今回は恩師の東京工業大学の鈴木正昭教授も同行して下さいました


六ヶ所村を訪れた時はまだ雪が降っていました


午前中に恩師の鈴木先生らとPRセンターを見学し記念撮影。まさかこの日付が

原子燃料サイクル施設でも実に多くの施設を見せていただき
最後に数千本の使用済み燃料集合体が眠る冷却プールの見学を、緊張感を持って終え
建屋の外に出て、車に乗ったところで急にめまいがしました

「なんだろう?」・・・それが東日本大震災でした

その後、なんとか青森市内にたどり着き、系列の青森朝日放送に飛び込み、
ANN取材団の支配下に加わりました

翌日早朝に取ってあった青森新幹線「はやぶさ」チケットはもちろんボツ
青森空港で200人以上のキャンセル待ちに並んで、夜の臨時便で何とか東京に帰りました
飛行機を待っている4時間余りの間に、
空港のレストランで、同行して頂いていた原発関連のエキスパートの方々4人に
「今、何が起きていて、これからどうなる可能性があるか」
と、図解を交えながら、つぶさに教えていただきました
山の様にした質問にも一緒に悩みながら答えて下さいました
いずれも想定外のことばかりでした

最初の数日間、テレビ朝日の原発関連の解説者は
基本的に私がブッキングした先生を中心に回りました
民放初の連日ノーCM放送は、途中で打ち合わせの時間が取れません
刻々と変わる状況に対応しながら
今、解説者にとって何が必要かのメモやフリップ原稿は
殆ど私が一人で発注した日もあります
画面には殆ど出ませんでしたが、常に報道フロアに張り付いていました
自分でも驚いたのですが、最初の1週間で5kgやせました
程なく私は報道局「原発班」に臨時に入ることになりました

震災から1ヶ月ほど経ったところで、私は本来のアナウンス部業務に復帰したのですが
それ以降もずっと原発班のバックアップに当たっています

そんな中、あるところから福島第一原発1号機原子炉建屋の図面を入手しました
取材で出会った複数の専門家の方に実際に見てもらったところ
「間違いなく本物の図面ですね」とのこと
ちょうどゴールデンウィーク直前だったので、ある程度の時間が取れる事もあり
これをもとに自宅で正確な模型を作る事にしました

これまで交通事故取材での30tトレーラー、万景望号、軽装甲機動車、旅客機など
様々な物を作ってきました。もちろんそんなプラモデルは市販されていないので
ゼロから図面を引いての手作りです
入手できたのはあくまでも2面図に過ぎないので、不明点は沢山ありますが
直前に取材した柏崎刈羽原発の経験も活き、専門家の方々からアドバイスも頂けました
実際に作る過程で
「ここは吹き抜けになっているはずだから構造的に・・・」
「この配管はここにつながり、こんな役目で」
「このタンクの役割は?」と今まで見えなかったことが見えてきます


まさにゼロから製作です

今も原発敷地内で必死に戦っている方々、そして大変な被害に遭われた方々を思い・・・
いかに巨大な物なのかを瞬時にわかってもらうには比較対象物を一緒に置くのが一番です
鉄道模型の人形が使える事もあり縮尺は1/144に最初から決めていました


原子炉圧力容器も正確に1/144で作ります

震災から2ヶ月近くが経とうとしていましたが
テロ対策もあり、原発の正確な図面は世の中に一切公開されていないので
マスコミ各社は不正確な「イラスト」「概念模型」でしか紹介できていませんでした

製作開始から2週間、実働120時間以上
いよいよ模型が完成するというタイミングで
まさにその1号機で「メルトダウン」「地下に高濃度汚染水」
という大変厳しい内容のニュースが飛び込んできたため
原子炉圧力容器の下部までもカットモデルに改造し、
汚染水が地下にたまっている量を透明アクリルで正確に再現して紹介しました


サンデースクランブルで初登場。北海道大学の奈良林教授と一緒です


同じ縮尺の人形を置き、「原発はこんなに大きいのか」と大変な反響をいただきました

最近、2号機の使用済み燃料プールの冷温装置稼動、循環型汚染水浄化装置稼動と
少しずつ明るいニュースも入ってきましたが
根本的に予断を全く許さない状況なのは皆さんご存知の通りです




そんな中、先日、人事異動があり
私は7月1日付けで報道局ニュースセンターに異動になりました
上司から告げられた時、驚くほど驚かない自分がいました

25年3ヶ月務めたアナウンス部を離れます
より原発問題を中心に深い取材を進め、視聴者の皆さんが必要とする報道を目指します

改めてご挨拶する機会がもう一度あるかもしれませんが
長い間ありがとうございました・・・


“ラストニュース”を読み終えたら、サプライズでみんなが待っていてくれました


花束まで頂き、感無量です

アナウンサーとして最後の出演は
7月1日(金)24:20から放送の「タモリ倶楽部」となりました
既に収録は今月中旬に終わっています。
まさかこんな事になるとは思って収録に臨んでいませんが
本当に楽しいロケになりました
是非ご覧下さい


今回のタモリ倶楽部出演者は全員私の個人的な友人です
 
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