プロフィール

2001年、日本女子大学 文学部
卒業。 同年、テレビ朝日入社。
政治部記者
「朝まで生テレビ!」進行

過去のコラム

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走りながら考える

投稿日:2020年08月04日 15:54

今月のテーマは「新型コロナと戦後75年」。

生放送中にテーマを紹介するまで、8月になったことを実感できませんでした。

東京のみならず全国に感染が拡大し、

お盆休みを控え、世の中が右往左往しています。

 

スリーショット

 

日々状況が変わる中、政府関係者は「走りながら対策を考える」と言っています。

政府はGoToキャンペーンを前倒して実施し、

「感染対策を万全に行えば問題ない」と、旅行も帰省も推奨していますが、

万全の策を尽くしたところで、ウイルスも、人の気持ちも、目には見えません。

私自身、家族から「今年の帰省は控えて欲しい」と申し訳なさそうに言われました。

 

田原1s2

 

とはいえ、菅官房長官が「観光業界は瀕死の状態」と訴えるように、

経済を回すことも、感染拡大防止と同等に喫緊の課題です。

 

スタジオ

 

番組では、厚労省担当の岩本記者が現状の解説をしていましたが、

官邸を取材している自分との見解の相違もありました。

政府は、アビガンの治験を早急に行いたいのに、

厚労省は訴訟リスクを恐れて遅々として進まない。

国と地方の情報共有のため、厚労省に東京都との橋渡しを頼んでも、

芳しい結果が得られない。

ここで記したのはあくまで官邸サイドの見解ですが、

政府内ですら、官邸と厚労省で必ずしも足並みが揃わない中で、

当然、政府と東京都の連携も危うい部分は否めません。

政府が「感染拡大防止と社会経済活動の両立」を訴えた直後に、

東京都の小池都知事は「冷房を暖房を一緒にかけることと同じだ」と反論しました。

お互いの記者会見を通じてしか、コミュニケーションが取れないように見えてしまうのは、

とても不幸なことです。

意図的であれ、結果論であれ、

今回ほど、対立構図が生み出す危機感を肌で感じたことはありません。

 

GoToキャンペーンは、約1.7兆円という前例のない予算規模の観光支援です。

理論上、予算は年度内まで使えるわけですから、

夏休みに限らず、今年の冬休みにも適用できます。

日々の取材では、「予算規模」や「対象地域」などの大枠のファクトに囚われがちですが、

中長期的、且つ柔軟な視点からの情報発信の必要性を感じます。

 

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