バックナンバー
2020年7月7日(火)の放送内容




雲が流れる空のもと、刻々と表情を変えるリトアニアの街道を進み、古くから河川交易で栄えたこの国第2の都市カウナスにやって来ました。女性が、「15世紀にハンザ同盟都市として繁栄し、20世紀前半には首都が置かれたこともあった」と語ります。男性は、「町は建築の博物館の様だ」と言います。そこでカウナス大学で教鞭を執る建築家のパリス先生に町を案内してもらいました。
クラシック様式の国立劇場を始め、伝統的な様式と20世紀前半のモダニズム様式を融合した建築が建ち並びます。先生の話では、これらの建築は首都だった時代に都市計画によって建てられたものだそう。赤煉瓦の一角で先生が足を止めました。緑の近代建築は、町の景観に融合すべく先生が設計したものです。
1935年に開通したケーブルカーで丘の上へあがると、先生が語りました。「建築は歴史を呼吸して生きている。その息吹をさらに深呼吸することで新たな時代の建築が生まれる」と。
♪ Dvarionas: Scherzino for Violin & Piano / Piet Koornhof & Thomas Hecht