世界の車窓から

トップページ > 撮影日記

ジョージア編 撮影日記

起伏に富んだジョージアを横断する
ジョージアという国名
 ロケ前、「今度、車窓のロケでジョージアに行くんだよ」と言っても、周りのみんなは全くピンときていないようでした。ある人は「あぁ、アメリカなの?」とアメリカのジョージア州と勘違いし、ある人は、「それって国名なの?」と全く知らない風でした。かく言う私もロケが決まるまでは、世界地図上でどの辺にあるのか全くわからない始末でした。
 「ジョージア」という国名が日本で正式に使われるようになったのは2015年4月から。その前までは「グルジア」と呼ばれていたため、ほとんどの人が知らないんですね。「グルジア」と聞けば、なんとなく聞いたことあるなと言う人も多いかもしれません。ロシアとトルコに挟まれ、北を大コーカサス山脈が走り、西を黒海に面した国です。
どうして国名が変わったのかを調べると、ジョージアという国のロシアとの関わり方が見えてきます。この国が旧ソ連から独立したのは1991年。その際、国連には「ジョージア」という国名で登録しましたが、日本や旧ソ連諸国などの20数か国では「グルジア」という呼び方が使われてきました。実は「グルジア」というのはロシア語読みなんだそうです。それを英語読みにすると「ジョージア」となる次第。独立後、領土問題も絡み、ロシアとの関係が悪化していきました。2008年の武力衝突をきっかけに、ジョージア政府は国名表記を「グルジア」から「ジョージア」に変えるよう各国にはたらきかけることになったという顛末らしいです。日本政府としてもジョージア政府の意向に沿って、2015年からは「ジョージア」の呼称を使うようになったそうです。
 そんなジョージアを走る列車の車窓を撮ってきました。旧ソ連の影を色濃く残しながらも、独自の文化を大切にしている国でした。
どうぞお付き合いください!
ディレクター 真鍋耕治
首都トビリシのメインストリート
北を走る大コーカサス山脈