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カナダ編 撮影日記

上空からのナイアガラ・フォールズ
舞台は、カナダ東部へ
カナダ東部の旅が始まる。起点は、カナダ最大の都市「トロント」。街の中心部には、高さ553mのCNタワーが、天を突き刺すように聳え立つ。巨大なタワーと、それを取り囲むように立ち並ぶ高層ビル。正直、トロントというと、ごく普通の大都会という印象しかなかった。
街を歩くと、トロントのイメージが一変する。ここはいったいどこの国なのか?アジア、アラブ、アフリカ系などの人々が多く街を行き交う。それもそのはず、人口のおよそ半数は移民、100以上のもの異なる民族が暮らすのだという。街には、多くのエスニック・タウンが存在し、多彩な文化に触れられることが出来る。トロントは、そんな魅力的な街であった。
いよいよ、トロントを出発。トロントとニューヨークを結ぶ国際列車に乗車し、向かうはカナダとアメリカの国境にある世界三大瀑布の一つ「ナイアガラ・フォールズ」。乗客たちも、迫力ある大瀑布を目指す。
列車に揺られること2時間、ナイアガラ・フォールズ駅に到着。ヘリコプターと地上、両方から撮影をした。まさに、圧巻。しかし、単に「大きい滝」の一言では片づけられない。幅670mにも及ぶ綺麗な馬蹄形、そして、細かい水しぶきが上空まで上がり、一筋の虹が姿を現す。大迫力かつ繊細な表情を見せてくれた。
ナイアガラ・フォールズが誕生したのは、およそ1万2000年前。しかし、その時、滝はおよそ12キロ下流にあったと言われている。水の力によって浸食し、現在の位置まで後退したのだ。なんだか、大自然のロマンを感じた。
ディレクター 木下洋輔
カナダ最大の都市トロント
ナイアガラ・フォールズに向かう列車