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チュニジア~地中海と歴史都市をめぐる旅~ 撮影日記

チュニジア中部の港町スースの魚市場
チュニジアの味、ハリッサ
約3週間に及ぶ撮影中、毎日の楽しみの一つが食事だ。チュニジア料理は想像がつかず、北アフリカなので主食はクスクスかな?くらいの認識だった撮影隊。タイトなスケージュールの中、パッと入れる街のレストランでの食事が多かったが、意外に食材のバリエーションは豊かだった。イスラムの国なので肉は豚以外の牛や鶏、ラム。港町ではマグロやエビなど馴染みのある魚介類が美味しく、野菜類も豊富だ。パスタは特に人気で大抵のレストランのメニューにある。
中でも、チュニジア料理で欠かせないのが“ハリッサ”という、唐辛子ペースト。店に入るとまず最初に出てきて、オリーブオイルをたっぷり入れ、フランスパンにつけて食べながら料理を待つのがチュニジア流。オリーブオイルが辛さを和らげると、現地ドライバーは力説するが、若干?というレベルで、なかなかの辛さだ。このハリッサ、日本でいう醤油並みにほとんどの料理に使われる。
面白かったのは、メニューにシーフードパスタ、ボロネーゼ、ツナパスタとあるので注文すると、テーブルに並んだ皿は全部が同じ色味。具が違うだけですべてトマトベースのハリッサ味だった。ただ辛いだけではなくどこか深みがあるハリッサを用いた煮込み料理も多く、それとパンを一緒に食べるのがメインの定番。ある日は、焼き魚が塩気なく丸焼きで出てきたが、そうしたスープにつけるのが前提のようだ。
1週間経った頃、撮影もあるので胃腸のことを考え、ハリッサを控えようと入ったファストフード店。でもしっかりサンドイッチも仕上げはハリッサソースだった。辛くない料理だと、パリッとした薄い皮に半熟卵やチーズなどを包んで揚げた“ブリック”は絶品。意外とイメージが強かったクスクスは週に一回食べる程度だという。地中海料理や隣国アルジェリア、モロッコなどの影響を受け融合しながら独自の食文化がつくられたようだ。そして、数日ハリッサを食べないでいると、少しあの刺激が恋しくなってきたりもする…。不思議なチュニジアの調味料ハリッサ、ぜひお試しあれ!
ディレクター 太田 健亮
チュニジアの国民的調味料ハリッサ
パスタはどれもハリッサ味