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ニュージーランド南島 大自然と動物に出会う旅編 撮影日記

海沿いを走るシーサイダー号
夏のニュージーランドを満喫するために
今回の旅の舞台はニュージーランド。これまでの私のイメージは、①日本とほぼ同じ広さ(実際は日本の約3/4)、②人より羊の数の方が多い(人口約490万人、羊約2700万頭)③ラグビーが強い(W杯優勝3回)くらいだった。多くの人が同じようなイメージを抱いているのではないだろうか。私たちは、それだけではない、もっとたくさんの表情をとらえようと、真夏のニュージーランドへ旅立った。
1月中旬、成田空港を出発し約11時間半後、エメラルドグリーンの海に縁どられたニュージーランドの北島が見えてきた。オークランドに着陸し、空港を出た瞬間の第一声は・・・「意外と寒いですね」。ニュージーランドは南半球に位置するため、日本が真冬の時は、真夏なはず。それが、少し肌寒いくらいの気候。頭のどこかで、真夏のギラギラした太陽を覚悟していたのに、拍子抜けしてしまった。暑さが苦手な私にとっては、非常にありがたい。
しかし・・・。最初の撮影地・南島のダニーデンは、オークランドから1000キロも南下した所にあり、気温はさらに低くなる。しかも、港町なので日によっては風が強い。あいにく、撮影初日の天気は曇り。日本から着てきたトレーナーや薄手のダウンを慌てて着る程寒かった。1日のうちに四季がある、と言われ、天候が変わりやすい土地柄なのだとか。現地ドライバーのテレサさんに聞くと「私はいつも、どんな気候でも耐えられる服装を持ち歩いている」とのこと。そうなのだ。天気は人の手ではどうにもならない。だったら自分たちが天気に合わせ、その時々を楽しめば良いのだ。
ニュージーランドの魅力は、何といってもダイナミックな大自然の景観。ダニーデンから海沿いを走るシーサイダー号は、飛行機から見えた美しいエメラルドグリーンの海のすぐそばを走る観光列車だ。車内から、外から、空から、様々な場所から撮影したのだが、日差しの強さによって海の色は刻々と変わる。鮮やかなブルー、薄い水色、太陽を反射してきらきら光る水面。たくさんの海の表情をとらえながら、ふと思った。この旅では、どんな天気のときも、その瞬間に出会える風景を楽しめば良いだけなのだ、と。
ディレクター 福良 美佳
シーサイダー号は子供にも人気
空からみたニュージーランド