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ニュージーランド南島 大自然と動物に出会う旅編 撮影日記

荒々しい自然の中を走るタイエリ峡谷鉄道
タイエリ峡谷鉄道で出会ったニュージーランドの味
車窓のロケに行った先輩ディレクターからよく聞く話の一つが「昼ごはんをゆっくり食べる時間がない」ということ。確かに、列車に乗っている時間はたとえ食事どきであっても、景色や乗客を撮影するため休憩時間を作るのがなかなか難しい。列車の走りを撮る時には、スケジュールや路線の場所によって、食料調達のタイミングが合わないことも起こるという。今回の旅でも、その問題にはたびたび遭遇した。しかしラッキーだったのは、乗った列車のほとんどにカフェ車両や、車内販売があったということだ。
ニュージーランド南島の南部にあるダニーデン。この街に人気の観光列車、タイエリ峡谷鉄道が走っている。タイエリ川沿いの険しい峡谷を走り、車窓には美しい景色が広がる。私たちは朝一の列車に乗車して車内を撮影し、一度折り返して途中のヒンドンで下車。そこで次にやってくる列車を待って、大自然の中を走るタイエリ峡谷鉄道を撮影する、というスケジュールになっていた。しかし、途中駅のヒンドン周辺は牧場や林が広がる、人気の少ないとてものどかな場所。昼食は、車内で販売していた軽食の一択だった。サンドイッチやニュージーランドのおにぎりというミートパイなどを買い込み、駅で待機してくれている車の中で食べることにした。
ところが・・・車に到着したらドライバーのテレサさんが「タラ~!!」とサプライズ。車内の軽食だけじゃ寂しいだろうと、コーヒーや紅茶にミルク、そして味噌汁!などを用意してもてなしてくれた。軽くピクニック気分。忙しいロケの合間に、すごくリフレッシュさせてもらった。
この時買ったのは、サンドイッチ、ミートパイ。ソーセージロール、そしてチーズロール。ニュージーランドではメジャーなものだが、チーズロールだけは、南島のダニーデンから南の地域ならではのものだという。食パンでチーズを巻いて焼くだけのシンプルな料理。隠し味にコンソメが入っているらしい。ダニーデンを訪れた際には、ぜひお試しあれ。
ディレクター 福良 美佳
撮影の合間に軽食をとる
ヒンドン駅で降りて列車を見送る