世界の車窓から

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ローマ発 真夏のイタリア縦断1500キロの旅 撮影日記

古代と現代が交差するローマ市内
永遠の都ローマから真夏の旅、出発!
成田からローマへ直行便で約13時間、到着したのは夜の7時だった。入国手続きが、コーディネーターさんもびっくりするくらいすんなり終わり、まだまだ明るいうちに宿のあるローマの中心地に向うことが出来た(イタリアの夏の日の入りはだいたい20時半頃)。車が進むにつれて見えてくるのは、遺跡や石造りの街並み。街全体が、博物館や美術館のように、貴重なものに溢れていることが一目瞭然だった。そんなローマには多くの人々が暮らし、文化が続く、生きている街だ。そんな街の雰囲気が、訪れる人を魅了してやまないのだと、イタリアを初めて訪れて、肌で感じたことだった。
遺跡や歴史的建造物などローマを堪能したら、最初の目的地、フィレンツェへ向かう。「世界の車窓から」のロケで、なんといっても大切なのが窓から見える風景。そのためロケの必需品が、窓拭きセットだ。窓の汚れも鉄道旅の味ではあるのだが、やっぱり少しでもきれいな風景を届けたい。そのため発車前のわずかな時間、鉄道スタッフに確認して窓を拭かせてもらっている。ホーム側は簡単に拭けるのだが、反対側はどうしても難しく断念せざるを得ないことが多い。しかし!今回は、イタリア鉄道(TRENITALIA)が全面協力!!お願いすると、両サイドの窓を、清掃スタッフの皆様が丁寧に拭いてくれた!!!本当に感謝この上ない気持ちでいっぱいだった。
今回の旅は、ローマを起点にして北はトスカーナ地方へ、南はナポリを通ってシチリア島まで、様々な列車を乗り継いで、真夏のイタリアを縦断する。ローマ・テルミニ駅から乗り込むのは、インターシティという特急列車。フィレンツェへ向かう多くの旅行客は、1時間20分ほどで到着する高速列車を利用するのだが、我々は、車窓を流れる景色と、途中にある小さな街に立ち寄りながら、乗り降りする乗客との出会いや別れを楽しみにしながら、のんびりとした鉄道旅に出発だ。
ディレクター 福良 美佳
まずはインターシティでフィレンツェを目指す
街の中心にあるローマ・テルミニ駅