にふさわしいクラシカルなテイストを持ったオーケストラ音楽が鳴り響きます。初代ファミコンの音源再生能力は現代からすると信じられないほど貧弱なものでしたが、それでもプレーヤーたちはイマジネーションを膨らませて、
おふたりが演奏してくれたのは「モダン」。津軽三味線らしからぬ意外性のある曲名ですが、これは津軽じょんがら節を現代風にアレンジしたから「モダン」なのだとか。スタイリッシュで華やかなテイストがありましたよね。曲が進むにつ
た。実際にインマゼール指揮アニマ・エテルナが鐘をピアノで代用した演奏を聴いたことがありますが、これは少数派。現代では「チャイム」を使うのが一般的です。 ほかにもチャイコフスキーの祝典序曲「1812年」、ムソルグスキー(リムスキー・コ
楽を素材に用いて、ピアノ連弾用にハンガリー舞曲を作曲したところ、これが爆発的なヒット作になりました。当時は現代と違って録音再生技術がありませんので、曲が売れるとは楽譜が売れるということ。ピアノの普及に伴い、ピアノ
管弦楽入門」など、みんなシロフォンが使われています。マリンバですぐに思いつくのはライヒの「ナゴヤ・マリンバ」など、現代の曲が多いような気がします。 カバレフスキーの「道化師のギャロップ」やハチャトゥリャンの「剣の舞」といった曲
ます。ただ、時代が進むにつれて、だんだんと作曲と演奏の分業化が進み、協奏曲から即興の要素が薄まってゆきました。現代では即興のおもしろさはジャズの世界に受け継がれているのかもしれません。 通奏低音の自在さもバロック音
といった時間のスケールがいかに大きいか、感嘆せずにはいられません。 鹿寄せに使われていたホルンにもびっくり。現代のホルンとは異なり、バルブのないナチュラルホルンが用いられていました。今でもピリオド・オーケストラ(古い
の音楽をたっぷりとお楽しみいただきました。ニコライ・カプースチンは1937年、ウクライナ生まれ。2020年まで存命だった現代の作曲家、ピアニストです。 カプースチンはモスクワ音楽院でピアノを学ぶ一方、ラジオ放送「ヴォイス・オブ・アメリ
ンペラー)」は、アカデミーオリジナル音楽作曲賞を受賞した名曲。西洋的でも東洋的でもあり、ノスタルジックでもあり現代的でもあり、いろいろな要素が一曲につまっています。弦楽四重奏にピアノと箏が加わるという独自の編成でし
ました。近年は若者たちの間で平成に流行したポップスが注目されているのだとか。流行はくりかえすといいますが、現代はインターネットの動画配信やソーシャルメディアが浸透した結果、過去の名曲がリバイバルしやすい状況に