

2006年12月21日
北朝鮮の人々の居様にも映る愛国心。北朝鮮の学校で教材として使われたり、図書館に置かれている絵本や漫画を入手した。アメリカ・ニューヨーク近郊の学校に通う崔孝成さん(18)。北朝鮮の元エリート学生だった彼は脱北して母親と政治亡命を申請中。彼に我々が入手した本を見てもらった。
崔孝成さんは父親が北朝鮮軍人、母親は保衛部工作員という家庭で生まれた。1998年母親が脱北、孝成さんは母の手引きで、その後脱北した。
入手した本の中の一冊、「階級教養直観資料」と呼ばれる絵本には「人の命より金をもっと大切に思う腐り果てた社会である南朝鮮は言葉の通り、労働災害の王国だ。南の地を見た外国人は南朝鮮を死の地獄だと一様に言っている」とある。
これを学校で習ったという崔さん。平壌にあるエリート中学校ではアメリカと日本は敵だと教育され何の疑いもなくそれを信じていたという。「アメリカと日本を分けて考えていたわけではなく、絶対的な敵だと。北朝鮮では日本は狡猾だというイメージがあります。動物に例えると日本は狐で、アメリカは狼です」。
韓国で学ぶうち次第に北朝鮮で教わった内容に疑問を持ち始めた孝成さんは母と共に北朝鮮の現状を告発する活動を始めた。しかし、その事が新たな苦難を呼んだ。母親が訪米中に北朝鮮を批判したことで韓国政府の怒りを買い、戻ってこれなくなったのだ。母の後を追ってアメリカに来た彼はブッシュ大統領夫妻に英語で手紙を書いた。北朝鮮と自分たち家族の窮状を切々と訴えるその手紙を読んだローラ・ブッシュ夫人は涙を流したという。
「最も尊敬するブッシュご夫妻。北朝鮮のティーンエイジャーを代表してこの手紙を書きます。僕が北朝鮮の学校で習った30%は金日成・金正日親子のこと。次の30%は、朝鮮戦争を起こし薬物と犯罪にまみれた悪の手先アメリカについて。残りの30%は、アメリカの操り人形であり乞食と犯罪者と奴隷が溢れている南朝鮮についてでした。怒らないでください大統領。これが北のプロパガンダの現実です」
アメリカで高校に通う今、彼は北朝鮮の教材を見て何を感じるのか。
「ダサいなと感じます。こういう感じ分りますか?昔好きな人がいて、その人に言った言葉が今では恥ずかしくて鳥肌が立つような感じです」。彼は、いつか北朝鮮に帰りたいという。