983 | 984 | 985 | 986 | 987 | 988 | 989 | 990 | 991 | 992 |

2007年1月8日

麻薬人民戦争2〜中国・日本・北朝鮮 麻薬犯罪ルートを追え

麻薬人民戦争2〜中国・日本・北朝鮮 麻薬犯罪ルートを追え

中国では、麻薬犯罪が急増している。去年1月から11月までに3万6000件の麻薬事件が発生。4万5000人が逮捕され、押収されたヘロインと覚せい剤はそれぞれ約5トンにも及ぶ。今や中国では、麻薬との戦いは「麻薬人民戦争」と呼ばれるほど巨大なものとなった。中国東北部にある遼寧省でも、10年前には5000人にも満たなかった麻薬中毒患者が、今や2万人を越えるようになった。遼寧省は、川を挟んで北朝鮮と国境を接していて、さらには東北最大の港・大連港を通じて日本や韓国との関係が深い場所だ。

2004年、この遼寧省から横浜港にやってきたコンテナの中から、36キロ、末端価格22億円相当の覚せい剤が見つかった。コンテナの床板にアルミの管をはめ込み、その中に覚せい剤を隠すという巧妙な手口だった。日本の捜査当局から中国公安部へ捜査情報を提供し、日中の捜査当局が連携した大規模な捜査が始まった。大連市の警察が容疑者を特定し、24時間体制での監視を始めて1ヵ月後、覚せい剤を隠した床板をコンテナに入れたところで、一斉に逮捕した。
中からは覚せい剤45キロ、末端価格は27億円もの覚せい剤が出てきた。この覚せい剤の出所は、遼寧省の丹東という街だという。北朝鮮との国境にある丹東には、北朝鮮からだけでなく、中国南部からも麻薬が集まり、麻薬取引の一大拠点となっているのだ。2004年に横浜で摘発された覚せい剤も、ここ丹東から積み込まれていて、日本への麻薬密輸の起点となっているのも明らかだ。

大連空港では、去年9月に60代と50代の日本人の男が麻薬所持で逮捕された。2人は、2.5キロ、末端価格で2億5000万円相当の覚せい剤を日本に持ち出そうとしていた。中国では、50グラム以上の麻薬を持っていると最高で死刑になる。この事件では、中国・朝鮮族の男と北朝鮮籍とみられる男も逮捕されている。北朝鮮国籍と見られる男が捕まったのも丹東だった。男は覚せい剤を持っていた。

丹東について「敏感な地域」と語る中国当局。それは、川を挟んで北朝鮮と国境を接しているからだ。北朝鮮から麻薬が入ってきているのか、という質問に中国当局は「具体的な数字は把握していないが、そのような状況はずっと存在している」と述べた。

遼寧省で、この10年間に麻薬所持などで逮捕された人数は5万4000人。

  • 1
  • 2
983 | 984 | 985 | 986 | 987 | 988 | 989 | 990 | 991 | 992 |