

2007年1月18日
違法な高金利で多重債務者を食い物にするヤミ金業者。「ヤミ金」とは、出資法の上限金利29.2%を越える金利で貸付を行う違法業者の俗称。ヤミ金との100日間に及ぶ死闘にカメラが密着した。
東京都内の下町で、製造業を営んでいる60代の夫婦。数年前に取引先から受け取った1千万円の不渡り手形が原因で経営が悪化。銀行に融資を断られ、高利の商工ローンや消費
者金融で金を借り始めた夫婦のもとに、ヤミ金業者からの「おとり広告」が届くようになった。その結果、ヤミ金の借入先は計6社、750万円まで増えてしまった。
追い詰められたこの夫婦を、瀬戸際で救った人物がいる。事業再生コンサルタントの吉田猫次郎氏。本業の傍ら、ボランティアで数多くのヤミ金被害者の相談にのっている。法定金利に直して夫婦の借金を計算すると、すでに元金を払い終わっていることがわかった。ヤミ金業者へ支払い拒否の連絡を入れると、業者の1人が吉田氏の事務所にやってきた。このヤミ金業者は15日で2割の金利、年利に換算すると480%もの暴利をむさぼっていた。事務所スタッフが違法性を指摘すると、ヤミ金業者は押し黙り、渋々ながらも和解に応じた。
ヤミ金問題に詳しい宇都宮健児弁護士は、ヤミ金の背後には暴力団が暗躍していて、その手口は年々巧妙化しているという。さらに山口組系五菱会の場合、ヤミ金を行っている大半が暴力団員ではなく、就職情報誌で金融会社やファイナンス部の従業員として集めたフリーターやリストラされたサラリーマンだという。暴力団員に勧誘されてヤミ金を始めた元業者の男も「3〜4ヶ月くらい研修してノウハウを覚える。貸して、回収して、また貸して。やり方は単純なこと」と話した。
2カ月後、あの夫婦から連絡があった。ヤミ金業者が担保として預かっている手形を、他の業者に売り飛ばすと脅してきたという。夫婦は、このヤミ金業者から年120%の違法金利で金を借りたが、借りた630万円に対し、すでに800万円以上返済しているという。法定利息で計算すると、180万円以上金を払いすぎていることがわかった。「相手がヤミ金の場合は犯罪。“返せない”ではなく“返す意思はない”といった方が良い」と話す吉田氏。手形がまわされれば、会社は倒産する。夫婦が毅然とした態度で望まなければ、永遠に解決しないのだ。