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2007年2月6日

“戦場”か“投獄”か・・・イラク派遣「拒否」で軍法会議

“戦場”か“投獄”か・・・イラク派遣「拒否」で軍法会議

おととし、陸上自衛隊は初めて、アメリカ・ワシントン州のフォートルイス基地で市街戦を想定した戦闘訓練を行った。同じ基地で5日から、イラク行きを拒否したハワイ出身で日系3世のエレン・ワタダ中尉(28)の軍法会議が行われている。

ワタダ中尉が所属する第2歩兵師団第3旅団「ストライカー旅団」は、陸軍屈指の精鋭部隊としてイラクの最前線に立っている。彼も130人の部下を連れて、この戦場で戦うはずだった。しかし、イラク出兵の2週間前、ワタダ中尉は現役将校としては前代未聞の行動に出た。「この戦争は道義的に過ちであるばかりではなく、違法である。この戦争への参加を拒否することが私の責務だ」と会見で述べたのだ。

有罪となれば、最高で禁固4年。起訴されたワタダ中尉は、フォートルイス基地から400キロ以上離れることは許されていない。ワタダ中尉は、軍法会議の指示を無視してたびたび支持集会に出向き、刑務所行きをかけた決意を語った。「私を裁判にかけ有罪にするのは簡単だ。大事なのは私の人生ではなく、何千人もの兵士の命なのだ」と。

9.11テロに衝撃を受け、陸軍に志願したワタダ中尉。入隊したのは、まさにイラク戦争が始まったころだった。「当時は、サダム・フセインがアメリカに攻撃を仕掛けてくるのであれば、戦争は正しいと本当に思っていた。しかし、大量破壊兵器はなかった。アルカイダや9.11テロとのつながりも」と語るワタダ中尉。そして彼は、イラク派遣を拒否したのだ。

ワタダ中尉の軍法会議と同じ時刻、テキサス州レイモンドビルで、ある青年の葬儀が行われた。ヘクター・レイハ二等軍曹(27)は、ワタダ中尉と同じストライカー旅団に所属していたが、先月24日の武装勢力掃討作戦の最中に、頭に銃弾を打ち込まれ死亡した。レイハ二等軍曹は、イラク戦争開始以来、フォートルイス基地での89人目の犠牲者となった。この死を受け、ワタダ中尉は「兵士たちはこの国の指導者の嘘によって死んでいく。私自身は、犯罪に加担することはできない。たとえ国の命令であっても」と語った。

軍法会議で、ワタダ中尉は罪をすべて否認。戦争の違法性を訴え、国務省高官などの証人尋問を求めたが却下された。これまでに2万人を超える兵士がイラクに派遣されたフォートルイス基地。

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