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2007年2月13日

丹沢山地に異変か…高速道に飛び込むシカの謎

丹沢山地に異変か…高速道に飛び込むシカの謎

昨年10月、神奈川県藤野町の中央高速にシカの飛び込む事件が発生した。シカ捕獲のために警察などが出動し、上下線とも全面通行止めになる大渋滞となった。さらに、丹沢山地を挟んだ東名高速でも厚木から御殿場インターの間で去年6件、同様の事件が発生していて、うち4件は車と接触事故を起こしている。柵を高くするなどし、再発防止に努めているが、最近の発生地域拡大は深刻な問題となっている。多くの事故が発生した神奈川県の丹沢山地周辺で、何が起きているのか。

環境省が妥当だとするシカの数は、1平方kmあたり5頭以下。しかし、丹沢の高地では異常な過密地域もある。丹沢山地東側の堂平地区では、1平方kmあたり20頭のシカが住んでいる。大人のシカは大食漢で、冬場には1日に5キロもの笹の葉を食べるという。シカが緑を食べつくし、土壌流出が発生。一旦土が流れると、草も生えない“不毛の地”となってしまう。慢性的なエサ不足となった丹沢山地では、シカが木の皮を食べ、樹液を吸うため、林業にも被害が及んでいるのだ。さらに、シカがふもとの畑にまで下りてきて農作物を食べるため、農業にまで被害が広がっているという。臆病で人間を恐れるはずのシカが、なぜこんな所に姿を現すのか。鳥獣保護区にいて襲われる心配のないシカは、人を恐れにくくなっているという。

丹沢山地の西、山北町ではシカが特に異常発生している。現在、神奈川県内で捕獲されるシカは年間700頭以上。しかし、狩猟が禁止されている保護区ではシカが増える一方だ。この山北町は、1平方kmあたり90頭近くもシカが住む過密地帯で、今年度中に70頭を削減する予定だ。

シカは昔、平地に住んでいたが、人間の生活圏の拡大とともに山に追いやられた。戦後、国策として杉やヒノキの造林が行われ、その苗木をエサとして、シカの数が爆発的に増えた。それが今のシカ問題につながっているという。

神奈川県内では現在、3700頭から4500頭ものシカがいる。県は今年4月から、増えすぎたシカの大幅削減に乗り出す計画を策定した。毎年、神奈川県は「駆除」や「柵の設置」に約2300万円を投入しているが、新計画の規模は3倍近くにもなる予定だ。さらに「シカの住める森作り」も別の予算を計上して行っていくとしている。

雪が多いと歩けなくなり、小さなシカから死んでいく。

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