

2007年4月2日
観光施設への過大な投資などで財政破たんし、財政再建団体として再出発することとなった北海道夕張市。
新年度を迎え、合計353億円を返済する財政再建計画が始まった。多くのハコモノ施設などは正式に民間企業へと管理委託され、市の職員も315人から165人に半減した。
また、各種手数料も値上がりする。個人市民税や下水道使用料金などが軒並み負担増となり、高齢者のためのバス料金も値上がりする。公衆浴場や公衆トイレなど施設の多くが閉鎖、市内でただ一つの図書館は閉館となり、代わりに市の施設の片隅に図書室が設けられた。これまで市が運営してきた病院は民間に委託となり、5人いた医者は1人になった。
赤字を増大させてきたツケは市民へ。これまで杜撰な市政を行ってきた行政の責任は重い。夕張市もこの4月、市長選挙、市議会議員選挙が行われる。
炭鉱夫だった夫を10年前に亡くし、一人市営住宅で生活する内野イヨさん(81)。負担増に対しては、月十数万円の年金だけが頼りだ。夕張で生まれ育ったイヨさんにとって、突如訪れた市の財政破たんは選挙に対する意識を変えた。
イヨさんは「(これまでは)頼まれて入れたり。だけど今度はもう自分で選んで。そのように考えています。棄権はしないで。もったいないでしょ。1票違いで入れなかったらね」と話す。
また、住民責任の重さも痛感している人もいる。永山忍さん(29)は次のように話す。
「ちょうど4年前の選挙の時のツケがきたのかなと。やっぱり考えて投票しなかった僕自身もそうですし、今の市長・市議を選んだのは夕張市民ですから」
夕張市では、膨らむ一方だった赤字を止められなかった議会にも批判が集中している。今期引退する議員の多くは反省の言葉を口にしている。
夕張市議会・井形節雄議員「皆さんを苦境に追い込んだということの責任は感じています」
隣町の栗山町では、夕張市の惨状を前に町議会議員が町の財政などについて住民への報告会を始めている。ほかの自治体ではまれな光景だ。報告会では、丁々発止のやりとりが交わされている。こうした説明会を、議長が主導して全国で初めての条例を制定した。栗山町議会は赤字財政の見通しを厳しく見積もり、補助金や人件費カットを議会で提案している。