

2007年5月22日
5月16日、東京・世田谷区にある松澤正太郎さん(94)方で強盗殺人事件が起きた。犯人の男は白昼堂々と松澤さんの家に侵入して正太郎さんを殺害。さらに87歳の妻・愛子さんと息子の勇さん(45)に重傷を負わせた。
現場となった松澤さん宅は、環七通りや国道246号線など幹線道路に囲まれた住宅街の一角にある。午前10時、妻の愛子さんは鍵をかけずに近所へ外出。その間に犯人の男は家に侵入し、バールのような凶器で、居間にいた正太郎さんと奥の部屋にいた息子の勇さんを次々に襲撃した。そして10時15分、犯人は外出から戻った愛子さんを部屋に引きずり込み殴打。「金を出せ」と言いながら愛子さんの手足をネクタイで縛ると、部屋の引き出しに入っていたキャッシュカードと現金5万円を奪い逃走した。正太郎さんは頭蓋骨陥没により死亡。愛子さんと勇さんも頭蓋骨を骨折するなどの重傷を負った。
事件発生直後の午前10時30分、犯人の男は現場から300メートルの距離にある銀行に姿を現した。男の身長は175〜180センチで、年齢は30〜40歳。チェック柄のシャツを着て、ツバがついた紺色の帽子をかぶっていた。男は奪ったキャッシュカードを使い、愛子さんから聞き出した暗証番号で現金を引き出そうとした。しかし、4回入力するも番号エラーで引き出しに失敗している。事件現場から銀行がある上町駅前までは、小さな路地が入り組んでいるために土地勘がないと短時間ではたどり着けない。時間的にも、犯人は現場から銀行まで直接訪れた可能性が高いと推測される。
次に犯人が姿を現したのは、銀行から西へ2.4キロ離れた場所にある千歳船橋駅前にある上町駅前と同じ銀行のATMだ。男は再び残高照会を試みるが失敗し、カードをその場に残して逃走した。時刻は午前10時47分で、最初の銀行を立ち去ってから17分後には到着というスピードだった。2つの銀行の間は徒歩では30分以上、電車では20分以上かかることから、移動手段はバイクや自転車などに絞られる。現場から2キロ半径の範囲にはATMのある施設が70あり、そのうち盗んだキャッシュカードの銀行は8つ。犯人はほかのATMには目もくれずに千歳船橋の同じ銀行へまっすぐ向かっている。捜査本部は、犯人はこの周辺に土地勘がある人間とみて捜査を進めている。