

2007年7月26日
今回の参議院選挙では、公務員の天下り問題も争点の一つとなっている。独立行政法人・緑資源機構による官製談合事件では、談合の枠組みを作ったとされる元理事が自殺するなど、謎は残されたまま・・・。"天下り"と"補助金"の現場を河野明子キャスターが取材した。
広島県の北部に広がる中国山地。そこに緑資源機構が造った大規模林道"大朝・鹿野線"がある。官製談合の舞台となった林道は2車線、道路幅7メートルにおよび、しっかりと舗装もされている。大規模林道建設の目的は林業や過疎地域の振興で、2025kmを整備する計画だ。総事業費は9413億円で、その3分の2は補助金、つまり税金で賄われている。
この大規模林道を本当に必要としたのは誰か―――。今回の緑資源談合事件では、発注額の7割近くが4つの法人に集中していた。実はこの4法人には、緑資源機構と監督する立場の林野庁から57人ものOBが天下っていた。
東京都・虎ノ門には、約230の公益法人がある。まるで"天下り村"の様相だ。公益法人などに天下ったり、出向している国家公務員は約2万7882人(06年4月現在・衆院調査局)。受け入れ団体には、昨年度の半年間で補助金等が約4兆886億円交付されていた(06年度上半期・衆院調査局)。
そして、霞ヶ関から離れた文京区にも、林野庁の"天下り村"があった。林野庁関係の公益法人が14とビルの半分以上を占め、中には事件で起訴された「林業土木コンサルタンツ」もあった。私たちの取材に対し、現役職員は「天下りがいなければ、談合までして仕事を割り振る必要はまったく無かった」と語る。この公益法人にいた林野庁出身者は216人中32人(07年4月現在)。一般職員もいるが、事件を受けて解散させられる見通しだ。
天下りは拒めないのか―――。緑資源機構と取引があった別の公益法人元幹部は「(天下りに)抗議したこともあるが通らない。官側から要請があれば"暗黙の了解"」だという。
緑資源機構には昨年度、約573億円もの補助金が投入されている(07年4月現在)。
起訴されたもうひとつの公益法人「森公弘済会」は22人中19人が天下りで、業務を丸投げしていた疑惑もある。緑資源機構と取引があった別の公益法人元幹部は「森公弘済会は、直接受けた仕事を実行できる能力はなかったと思う。