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2007年8月8日

東京大気汚染訴訟〜11年目の"勝利"和解

東京大気汚染訴訟〜11年目の"勝利"和解

東京都内のぜんそく患者が、健康被害を受けたとして国や都、大手自動車メーカー7社を訴えていた裁判が8月8日、提訴から11目にして正式に和解が成立した。ぜんそくに苦しみながらも命がけで戦ったある被害者を取材した。

ぜんそく被害者の原告団で事務局長を勤めている石川牧子さん(51)。石川さんが、ぜんそくを発症したのは22歳の時。ぜんそくの発作は、横になると呼吸困難に陥ることがあるため、石川さんも机に突っ伏して過ごす夜があるという。「このまま死んじゃうのかな…と思うことが何度もあった。一人でいる時は、たんが詰まったりすると自分では出せない」と石川さんは言う。石川さんが育った武蔵村山市の家は、大型トラックが行きかう幹線道路から50メートルも離れていなかった。
実は、母・みよのさん(75)も5年前にぜんそくを発症した。みよのさんは、ベッドに横たわったまま、人工呼吸器から伸びるチューブで鼻から酸素を取り入れている。石川さんは「何もしていない人が、人生の終わりにこんな姿で、いなければならないなんて・・・」と言う。

現在、東京の呼吸器障害の患者は50万人とも60万人いるとも言われ、大気汚染の影響が指摘されている。原告団は、多くの自動車の出す排気ガスがその一因だと主張し、1996年に国や都、首都高速道路会社、自動車メーカー7社を相手に訴訟を起こした。
2002年、一審の東京地裁は行政側への賠償を命令したが、自動車メーカーの責任は認めなかった。

しかし去年9月、東京高裁の控訴審で裁判の流れが変わった。
「提訴から相当な時間がたち、亡くなる原告も多い」と述べた裁判長。東京高裁による和解勧告がおこなわれたのだ。
そして2007年8月8日、和解が成立した。それは、国や都による公害対策や自動車メーカー7社による解決金12億円の支払いが約束するものだった。自動車メーカーは、都内の自動車交通量がかなり多いことなどを踏まえ、社会的責任を認めた形だ。

原告団が勝ち取った大きな成果。そのひとつが「医療費助成制度」の創設だ。都内に1年以上住んでいる人が、"非喫煙者"などの条件を満たす場合、ぜんそくの治療費が無料になる(早ければ、来年から施行)。今後5年間で必要とされる200億円は、国と都、首都高速道路会社、そして自動車メーカーで負担することになった。

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