

2007年10月2日
10月1日から食料品・電気・ガス・ガソリンなど、様々なものが値上げとなった。その『値上げラッシュ』の背景には、アメリカの"バイオ燃料ブーム"と、それを取り巻く"マネーゲーム"があった。
都内のあるスーパーマーケットで目にした意外な光景・・・冷凍食品や食用油など、10月1日から値上がりしたはずの商品が、一夜明けても価格が据え置かれていた。多くのメーカーで商品の値上げが続いていて、中には値段はそのままで中身が少なくなっているものもある。その一方で、客離れを食い止めるために小売店側は店頭価格を上げられない。
国内大手の製油メーカー「J−オイルミルズ」では、今月からほとんどの商品が平均で約27%値上げされた。原料となっているトウモロコシの確保が難しくなり、価格が大幅に上昇しているためだ。J−オイルミルズの河端和雄専務は「下げられるものは、全て下げる。企業努力として、できることは全てしてきた。現在の状況は"第二次の食糧危機"に直面しているといわざるを得ない」と語る。
メーカーが危惧する"第二次の食糧危機"―――。その背景には、現在アメリカを中心に過熱する空前のバイオ燃料ブームがあった。
今年1月、ブッシュ大統領の大号令で打ち出された「エネルギー自給率向上計画」。10年後にガソリンの量を20%削減し、バイオエタノール燃料を現在の6倍以上に増産させるというものだ。これをきっかけにバイオエタノールの主な原料であるトウモロコシの用途は、食用から燃料用に大きくシフトし、価格は大幅に上がった。
"トウモロコシは儲かる"・・・多くの農家がほかの穀物をやめて、トウモロコシに転作を始めた。そのあおりを受け、小麦や大豆などが品薄となり、トウモロコシ同様に価格が急騰した。
世界最大の穀物市場であるアメリカのシカゴ取引所では、小麦の先物価格が上昇を続けていて、その価格は2年前の2倍以上となっている。世界中の投資マネーが現在、穀物市場に集中…。この状況を穀物アナリストは「市場には今、多額の投資資金が入ってきている。価格が高すぎるという見方もあるが、輸入業者はパニック状態なのだ。消費者の痛みは、今後も続くだろう」と語る。
このマネーゲームのあおりを受けているのが日本だ。