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2007年10月5日

がん体験女性の"登山"〜再発防止の試み

がん体験女性の"登山"〜再発防止の試み

日本人の死亡原因の1位である"がん"は、治療しても再発の恐れがある。がんの再発防止に取り組む『ある試み』をしている人たちを取材した。

登山客で賑わう上高地。がんを体験した女性たちとサポーターあわせて40人で構成される「FRCC(フロントランナー・クライマーズ・クラブ)」のメンバーは今年、日本で3番目に高い奥穂高岳を目指した。

率いているのは、日本を代表する女性アルピニスト・橋本しをりさん。8000m級の山に、初めて女性だけで登頂したことでも知られている。東京女子医大神経内科の准教授でもある橋本さんは、これまでの調査から登山ががん体験者のQOL(quality of life)、生活の質を向上させることを突き止めてきた。「がん患者が運動する?山登りなんて激しいことができるの?と大半の人が言うが、実際にはいろんな山の登り方がある。結果として、身体症状、精神症状、そのほかの心肺で改善が見られる」と橋本さんは言う。

FRCCのメンバーである佐伯恵美子さん(55)は、がんになった後、生活をガラリと変えたという。佐伯さんが乳がんになったのは、12年前の43歳のとき。さらに48歳で甲状腺がんを患った。
最後の手術から7年間、毎日ウォーキングを行い、月に一度の低山登山に備えている。自らの存在意義を確認するかのように、子どもたちに英語を教える仕事も始めた。
佐伯さんは「退院できないかもしれない。家に帰れないかもしれないと思ったときに、"自分はどういう人間だったのか"と。家族に『ああいうことを頑張っていたね』と覚えていて欲しかったのがきっかけでチャレンジし始めた」と語る。
家族の記憶に残るように…と始めた登山は、思わぬ効果を生み出した。病院へ行かなくてもよくなったという。

この夏に行われた3泊4日の奥穂高岳への登山。しかし、例年になく多く残った雪渓は思った以上にハードで、何度も足をとられながらも一歩一歩、呼吸を整えながら歩き続けた。そして、標高2300メートルの涸沢に到着―――。今回も無事に登りきることができた。

今年に入ってから、アメリカの医学雑誌に興味深いレポートが次々に発表された。特に乳がん患者の場合、1週間に3時間から5時間の適度な運動が、患者の延命や再発防止に効果があるという。

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