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2007年10月31日

日本のゼネコンが建設〜54人死亡、橋崩落事故の闇に迫る

日本のゼネコンが建設〜54人死亡、橋崩落事故の闇に迫る

9月26日午前8時前・・・ベトナム南部に建設中だったカントー橋の橋げたが、瞬時にして崩壊。作業員54人が死亡、80人が重軽傷を負った。完成すれば、総延長2.7キロとベトナムで2番目に長い橋になるはずだった。
橋の建設に雇われた作業員には、建設工事に携わったことのない農家の人も多かった。ある遺族は、「死ぬ前に『現場が怖いから働きたくない』と言っていた。私が『立派な仕事だから頑張りなさい』と言うと、仕事に戻っていった。何が怖いと言っていたかは分らない」と話す。橋の建設は、ベトナム経済発展のために欠かせない事業だった。
犠牲者の中に日本人はいないが、この事業は日本のODAによるもので、日本の大手ゼネコンなどが受注したものだ。我々は、橋の建設に関する内部文書を入手。そこには、崩落を予測するかのような言葉が並んでいた。なぜ、事故は未然に防げなかったのか―――。

首都ハノイと南部をつなぐ国道1号線はハウ川で遮断されていて、現在、交通手段はフェリーしかない。船に乗ってしまえば10分ほどの距離だが、乗り込むまでに数時間かかる。
今回崩落したカントー橋は、約248億円の円借款で着工し、2008年末の完成を目指していた。ベトナム政府が工事を発注し、「大成建設」「鹿島」「新日鉄エンジニアリング」の3社による共同事業体が建設を請け負った。そしてコンサルタントの「日本工営」と「長大」が、ゼネコンの工事などをチェックする施工管理を担当していた。

崩落事故の原因は、まだ判明していない。しかし、多くの証言が現場のある特定部分に集中していた。
『見上げると"支保工"が傾いていた』
『最初に現場を見たとき、"支保工"に不安定な兆候があると感じた』
支保工とは、建設中の橋げたを支えるもので、工事が終わると解体される。我々が入手した内部文書も、その支保工について警告を発したものだった。

『この支保工の安全率は、非常に低い』『早急に施行業者が補強をすすめるべきだ』

文書は、施工管理を担当した日本人技師によって、事故の3ヶ月前に作成された。しかし、我々の取材に対して建設会社はこの内部文書を「受け取っていない」と答えた。我々は、橋の危険性を警告した日本人技師を直撃したが、口を閉ざして取材には応じなかった。

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