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2008年3月11日

高級イチゴ「あまおう」はなぜ海外で売れるのか?

高級イチゴ「あまおう」はなぜ海外で売れるのか?

タイでは今、福岡県産のイチゴ「あまおう」が飛ぶように売れている。あまおうは、日本国内トップクラスの甘さを誇るというブランドイチゴだ。"フルーツ王国"と呼ばれるタイに、なぜ日本産のイチゴが出荷されているのか?そして、なぜこれほどまでに人気なのだろうか?

タイ・バンコク中心部にある高級デパートでは、あまおうは1パック約3000円という高値で売られていた。それに対し、タイ産のイチゴは約240円。あまおうを買った客は、「タイ産や他の国のイチゴを食べるときは、酸っぱいのでアイスクリームやクリームを足すが、日本のイチゴはそのまま食べてもおいしい」という。
タイ産のイチゴに比べて2倍ほどの大きさがあり、鮮やかな真紅のあまおう。タイの富裕層には中国系タイ人も多く、中国では赤が縁起の良い色とされているため、贈答用としても人気が高いという。今回、タイのデパートに輸出されたあまおうは、高値にも関わらず販売から3日間で完売した。

「赤い」「丸い」「大きい」「うまい」―――特徴を現す頭文字からその名がついたあまおう。誕生のキッカケは日本国内の生産競争にあった。かつて、福岡県は味と香りの良い「とよのか」の生産で産出額全国1位となった。しかし、栃木県が甘みの強い「とちおとめ」を開発し、首位を独走。そのため、福岡県はとよのかを超える"赤くて大きい"新しい品種の開発に乗り出した。
あまおうの開発には、高齢化が進む生産農家へのある思いが込められていた。開発した福岡県農業総合試験場の三井寿一さんは「収穫からパック詰めまで生産者が手でしなければならない。大変な作業なので、どうにか楽にしたいと思った」と語る。それまで、ほとんどのイチゴはパックに2段詰めが主流だった。しかし大きな果実を作れば、同じグラム数でも入れる玉数が少なくて済み、1段詰めが可能になる。それにより、農家のパック詰め作業の負担が減り、効率があがるのだ。

あまおうの開発は、気の遠くなるような作業の連続だった。通常の栽培でミツバチが担う受粉作業は、スタッフが綿棒を使って手で行い、苗を育てた。最初の3年間で約2万種類もの株のサンプルができた。そこからさらに目標にあう品種を選んで絞り込んでいき、試行錯誤を重ねること5年―――ついにとよのかを超える"赤く大きく、農家にやさしい"あまおうが誕生した。

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