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2008年3月19日

救急医療〜崩壊の現場

救急医療〜崩壊の現場

救急車を呼んでも受け入れてくれる病院がなかなか見つからないケースが、全国各地で相次いでいる。今、救急医療の現場に何が起きているのか?

大阪府富田林市に住む88歳の女性がけいれんを起こした。家族は救急車を呼んだが、なかなか搬送先が決まらない。救急車は受け入れ病院が決まるまで、動くことができないのだ。5軒…6軒…7軒…と断られ、救急隊にも家族にも焦りの色が浮かぶ。そして11軒目でようやく受け入れ先が決まった。救急要請から2時間が過ぎていた。家族は「すぐに来て運んでもらえると思って呼んだ。それがこんな時間になってしまって…」と漏らした。

大阪府富田林市の救急隊では、10回以上受け入れを拒否されるケースが去年1年間で123回もあった。去年12月には89歳の女性が病院への受け入れ要請を35回も断られ、容態が急変して翌日に死亡した。搬送した救急隊員は「10分、20分と時間が経過する。搬送先が決まらない苛立ちはあるが、どこにもぶつけることができない」と語る。
受け入れを断った病院のひとつ、富田林病院では当直医は1人しかいなかった。院長は「その日は、深夜くらいから重症の呼吸管理をしている患者が2人いた。そのうち1人が急変して、付きっ切りの状態だった」と話す。亡くなった女性の孫は、偶然にも現場を知り尽くしている救急医療のドクターだった。「母も救急隊には感謝している。(救急医療は)もう崩壊しているか、崩壊しかけている。早急に救急の体制を変えないことには、本当に助けないといけない人が助からない」と語った。

救急医療では、病院を1次から3次に分類する。1次救急は『軽症患者』、2次救急は『入院・手術が必要』、そして生死に関わる重篤患者は『3次救急』に運ばれる。今、受け入れ拒否が起こっているのは2次救急だ。

救急医療の現場はどのようになっているのか?
人口35万を抱える大阪府高槻市の救急隊は、1日平均45回、年間で1万5850回出動する。ここ数年、搬送の数が急激に増加していて、10年前に比べると1.6倍にもなった。患者の半数近くが高齢者だ。高槻市では救急病院の数も多く、これまで受け入れ先には苦労しなかったが、最近、断られる事例が増えている。その理由は『処置困難』や『ベッド満床』が多い。

しかし、病院側も深刻な問題を抱えていた。

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