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2008年4月4日

外資に狙われた"電力会社"〜「日本売り」か「安全保障」か

外資に狙われた"電力会社"〜「日本売り」か「安全保障」か

全国には、北海道電力から沖縄電力など大手10社の電力会社がある。これらは、一般家庭に電気を供給する小売の電力会社だが、実は日本には"卸し"の電力会社がある。Jパワー、「電源開発」は全国に67の発電所を持ち、電力会社を結ぶ送電網を持つ。しかし今、この電源開発の経営に異変が起きている。外資が大量の株式の取得を検討しているのだ。

「電源開発に投資した理由は、株が信じられないほど安いからだ」と語るのは、投資ファンド「TCI」のアジア代表のジョン・ホー氏だ。公共性の高い電力会社が、外資の影響下に入るのを阻止するべきか―――。甘利経済産業大臣は「民生 安定秩序、それから安全保障にかかわっている問題なので、これを審議しないほうがおかしい」と述べている。外国人が株を大量に買い増す場合、国の許可がいる。いまや日本の株式市場は、取引の5割が外国人投資家だ。さらにホー代表はこう語る。「(株買い増しができなければ)日本全体にとって悪い結果となる。この問題は、海外投資家だけでなく、国内投資家からも注目されているのだ」

もともと電源開発は戦後すぐに設立された国策会社で、東京電力などに電力を売る電力卸の最大手だ。行政改革の一環として民営化が決定され、4年前に株を上場した。
そして去年の夏、その役割が改めて注目される事態が起きた。新潟県中越沖地震で、東京電力の柏崎刈羽原発が運転を停止し、猛暑に襲われた首都圏に西日本から電力を送る必要が生じた。佐久間発電所には、東日本・西日本で異なる電気の周波数を変換できる施設がある。変換所は夏の2カ月間フル稼働し、西日本から首都圏へ電力を送った。

その電源開発株の買い増しを申し届けたのは、イギリス系投資ファンド「TCI=ザ・チルドレンズ・インベストメント」だ。運用額は1兆2000億円にも及ぶ。すでに9.9%の株を持つファンド側は、配当の倍増や中立的な立場の役員の受け入れを要求してきたが、拒否されてきた。
そしてついにファンド側は今年1月、最大で20%までの株の買い増しを経済産業省に届け出た。電源開発側は、「国の安全保障や高い国民に対する公益的サービスという本来的なミッションを持っている企業にとっては、望ましいことではない」と、国が拒否することを期待している。

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