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2008年9月18日

対テロ戦争「同盟関係」に亀裂

対テロ戦争「同盟関係」に亀裂

10年前、核実験を強行してイスラム諸国唯一の核保有国となったパキスタン。その後はクーデターで成立した軍事政権が核搭載可能なミサイルの実験を繰り返し行ってきた。パキスタン軍が"王の冠"と呼び、文字通り国家の根幹である核―――。それが最大の危機にさらされているという。

核問題に精通する専門家たちは今、パキスタンの核の保管状況に不安を抱き始めている。カイデ・アザム大学・物理学部長のペルベス・フードバイ博士は「今やタリバンは首都イスラマバードにも拠点を確立させている。情報は公開されていないが、50〜100個の核爆弾がパキスタン全土の10〜15カ所に分散されて保管されているようだ。核がタリバンの手に渡るという悪夢もありえない話ではない」という。

取材班はアフガンとの国境近くにあるイスラム原理主義勢力の拠点、ペシャワルへ向かった。現地では2日前にタリバンによる爆破テロが起きたばかりで、アジアハイウェイの交通量は極端に少ない。市内に入ると、道行く人に混じり、私服で銃を持ち歩く若者に出会った。首都エリアとは、明らかに違う空気だ。

イスラム組織ジャミアテ・イスラミが運営するペシャワル郊外の神学校で、取材班は組織の幹部に接触した。「核はパキスタン国民のものだ。政府が勝手に利用するなら、国民は政府に対して脅威となるだろう」と語るのは、ジャミアテ・イスラミのイフティハル・アフメド事務局長だ。さらに彼は「アメリカ自身が核保有国だ。世界で最も危険なテロ国家というのは、アメリカ自身だ」と語り、核を手中に収めることの正当性を主張し続けた。

タリバンはこの街よりさらにアフガニスタンとの国境に近い地域で、現在戦闘を続けているという。地元の部族から、非戦闘地域でタリバン兵と接触することが可能だとの連絡が入り、車で北部辺境州の部族地域へと向かった。タリバンはアフガニスタンでの印象が強いが、元々はこの地域で訓練された民兵組織が母体だ。

1970年代、ソ連のアフガニスタン侵攻に対抗して、イスラム武装勢力を送り込もうとしたジアウル・ハク軍事政権。後のタリバンを直接育成した当時の諜報機関「ISI」のトップであるハミド・グル氏によれば、タリバンには最新兵器も含めた十分な武器が供給され始めているという。

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