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2010年9月10日

100兆円水ビジネス 東京都水道局の挑戦

100兆円水ビジネス 東京都水道局の挑戦

世界規模の巨大市場となり、急速に拡大している『水ビジネス』。2005年の段階で60兆円だった水ビジネスは、2025年には約111兆円になるという試算もある。世界最高水準にある東京都の水道技術。その技術やノウハウを海外へ売り込もうと東京都が動き始めた。

東京都内に張り巡らされた水道管の総延長は、約2万6000km、地球の半周以上にも達する。それにも関わらず、水道管から水が漏れる割合、漏水率は、わずか3%と驚異的に低い。ロンドンなど先進国の都市でも漏水率は10%を超え、マレーシアでは40%近いという。浄水場で作られた水のうち、3分の1以上が無駄になっている計算だ。東京都の漏水率が低いのは、平日毎晩、漏水チェックを行っているためだ。計画的に整備を行うことで、漏水に強い水道管網が作り上げられていく。さらに、東京都は、水の流れを一箇所で集中的に管理している。都民が使う水の量を毎日予測して、水圧などを調整している。このような水道技術を売り込むため、9月26日、猪瀬直樹東京都副知事が率いる東京都水道局の一団がマレーシアへと向かった。日本では、上下水道は主に自治体が運営しているが、海外では、民間に委託し、ビジネスとなっている国が多い。現在、その分野で世界で大きな力を持っているのが、いち早く海外へと進出したフランスの「ヴェオリア社」と「スエズ社」、いわゆる“水メジャー”だ。東京都は、強豪ひしめく世界の水ビジネスに参入しようと動き始めた。マレーシアへの売り込みはその第一歩だ。

マレーシアは、1980年代以降、急速な経済発展を続けてきた。首都・クアラルンプールでは、超高層ビルが立ち並ぶとともに、街中には屋台もあふれ、賑わいを見せる。熱帯に位置するマレーシアには、水は豊富に存在する。一人当たりが使える水の量は、日本の実に7倍に上る。しかし、水の管理が適切にされているとはいえない。水道は、ほぼ全国に普及しているが、地下の水道管から直接水を引っ張ってきている屋台や住宅がある。また、供給される水のうち約4割の料金が徴収できておらず、水質の悪化も問題になっている。クアラルンプール郊外の家を訪ねたところ、水道管から家に水を引き込む場所には、フィルターが取りつけられている。フィルターをつけないままの元の水は、茶褐色に濁っている。

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