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2010年9月28日

地デジ企画 対応遅れる“ビル陰問題”

地デジ企画 対応遅れる“ビル陰問題”

地上デジタル放送へ完全移行するまで、あと10カ月と迫るなか、対応の遅れが懸念されている問題がある。ビルの陰などで電波障害が起こる“ビル陰問題”だ。全国に6万件以上あり、特にビルが立ち並ぶ東京には1万件が集中している。しかし、ビル陰対策が終わった物件は、まだ4割程度だという。ビル陰対策の現状を取材した。

1978年、東京・池袋に完成した「サンシャイン60」。高さ240メートルのビルは、当時日本一だった。しかし、この高いビルにより電波障害が起き、テレビがきちんと映らなくなるという“ビル陰問題”が発生。サンシャイン周辺の1万6000世帯でテレビが映らなくなった。このように、電波障害が発生した場合、ビルの所有者には解決する義務がある。サンシャイン側は、共同アンテナを建て、ケーブルを使って、それぞれの家に電波を送信することで対応してきた。しかし、地上デジタル放送の開始と共に、「地デジをどうやったら見られるのか。地デジは受信できるか」などの問い合わせが殺到したという。アナログ波に比べ、デジタル波は電波障害に強いため、ビル陰問題の約7割が解消されるという。サンシャインでは2年前に地デジの受信調査を行い、結果、周辺の電波障害は完全になくなることがわかり、共同アンテナを撤去(来年7月)することを決めた。今後は、それぞれの家でUHFアンテナを建てるか、ケーブルテレビに加入するなどの対応が必要になる。サンシャインの共同アンテナでテレビを見てきた山下巌さん(79)は今年5月、地デジのアンテナを建てた。山下さんは「来年になると混む。混むと思い通りの工事が出来ないから、空いているうちにやっちゃおうと思った」と話す。しかし、サンシャイン周辺で地デジ対応を済ませた人はまだ少ない。サンシャインでは、これまでパンフレットを配布したり、説明会を開くなど、地デジ移行への周知活動をしてきた。サンシャインの高野光一さんは「このエリアの住民に“地デジ難民”になってほしくない。周知活動を再度徹底していきたい」と話す。

電波障害に強い地上デジタル波。電波を送信している東京タワーに近い東京23区では、電波障害がほとんど解消されるが、郊外では一部、ビル陰問題が残る。東京・武蔵村山市は、ビル陰の影響で電波が入らない。電波障害の原因となっているのは、高さ25メートルの工場のビル。

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