

2010年12月2日
日産自動車は3日、電気自動車『リーフ』の発売を正式に発表し、今月から日本とアメリカ市場に投入する。日産は、電気自動車をエコカーの本命と位置づけ、ハイブリッドで先行するトヨタ自動車を追う。日産の切り札といえるリーフ。特徴は、電気モーターならではの静かさと加速性だ。停車時から数秒で時速100kmに達する。1回の充電で、データー上は200km走ることが出来るというが、航続距離は運転の仕方やエアコンの使用などに大きく左右される。バッテリーの残量でどこまで走れるか、エアコンを切ったらどれだけ走れるかなどの情報をドライバーに伝える工夫も施されている。
リーフは、国の補助金を使うと、約300万円から購入できる。ハイブリッド車と比べると割高だが、電気自動車の本格投入では、一歩先行した格好だ。しかし、事態は新たな展開を見せている。10月下旬に開かれたロサンゼルス・オートショーの主役は電気自動車だった。トヨタは、アメリカの電気自動車ベンチャー、テスラ・モーターズと共同開発した初の電気自動車『RAV4EV』を発表。ホンダ自動車も2年後に発売予定の『FITEV』を披露するなど、世界の有力メーカーが相次いで電気自動車への取り組みをアピールした。こうした動きの背景には、ハイブリッドなのか、それとも電気自動車になるか、エコカーの本命を絞り切れないという事情がある。本命争いが混沌とするなか、電気自動車に大きく舵を切った日産。カルロス・ゴーン社長は、「ハイブリッド技術では、日産は集団の真ん中にいる。それ以上でも以下でもない。しかし、電気自動車では市場を開拓し、リーダーになりたい」と話す。そして、「リーフをはじめとする電気自動車は、3、4年後をめどに世界で50万台は売れるはず」という。50万台という目標を掲げたゴーン社長。日産は、電気自動車に5000億円近い開発費を投じ、ハイブリッドで出遅れた形勢逆転を狙う。しかし、50万台という目標は、去年、トヨタの『プリウス』が記録した世界販売台数(約40万台)を上回るものだ。ゴーン社長の掲げる50万台の販売は達成できるのか。その鍵を握るのは、中国だ。
中国は、去年、アメリカを抜いて、世界最大の自動車市場に躍り出た。広州市内にある日産の販売店は、多くの人でにぎわっている。1年に3000台以上売り上げる販売店も珍しくはないという。