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2012年3月7日

共和党予備選、“異端児”の意外な健闘

共和党予備選、“異端児”の意外な健闘

11月のアメリカ大統領選に向けた共和党候補の指名争いは6日、10州で予備選と党員集会が行われる『スーパーチューズデー』で山場を迎えた。本命といわれるミット・ロムニー氏は6つの州を勝ち取ったものの、決定的な勝利には至っていない。ロムニー氏の支持者からは「彼にはカリスマ性がない」「彼は、特権階級という背景を乗り越えて、平均的な労働者たちとの関係をよくしなければならない」など厳しい意見が出ている。一方、極端とも思える政策を掲げるロン・ポール氏が支持を集めている。三浦俊章コメンテーターが現地取材した。

共和党候補のなかで、最年長76歳のポール氏。その独特な主張ゆえ、アメリカ政治において、“異端児”だ。前回の2008年も、共和党の予備選に出馬した。地名度は低く、“泡沫候補”に近い扱いだった。ところが、今回の予備選では、事情が変わってきている。先月末の世論調査では、ポール氏がオバマ大統領と対決した場合、ポール氏に軍配が上がるという結果が出た。このとき、同じ調査で、オバマ大統領に勝利した候補者はいなかった。ポール氏の健闘ぶりは、世論調査だけでなく、実際の結果にも現れている。ポール氏は、ワシントン州など、7日までに7つの州で2位につけ、得票率も州によっては2008年の予備選に比べて4倍近く伸ばしている。ポール氏の極論ともいえる主張が、オバマ大統領に失望した若者たちを惹きつけている。

ポール氏の特徴は、徹底して政府の役割を小さくし、個人の自由を最大限尊重するリバタリアニズム=自由至上主義の思想だ。“小さな政府”は、共和党の基本理念だが、ポール氏の場合、それがかなり極端だ。中央銀行にあたるFRBの廃止、国連やNATO=北大西洋条約機構からの脱退、そして、日本を含む海外駐留アメリカ軍の撤退など。こうした政策によって年間1兆ドルの歳出削減を行うと主張。この非現実的と思われる政策に人々は熱狂している。ポール氏の支持者に目立つのは若者だ。4年前の大統領選でオバマ大統領に投票した人も少なくない。28歳の女性は「オバマ大統領に投票したことを後悔している。彼は何もしていない。彼は、財政を健全化すると約束したが、大企業を救済した」と話す。去年、『ウォール街を占拠せよ』と集まった若者たち。公的資金による金融機関の救済に反発する彼らの主張は、徹底した歳出削減を訴えるポール氏と重なる部分もある。

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