

2012年6月14日
原油の87%、天然ガスの27%を中東に依存する日本。その大部分がホルムズ海峡を通ってくる。イランは、去年末からホルムズ海峡周辺で大規模な軍事演習を実施。海峡封鎖をちらつかせ、世界に緊張が走った。きっかけはIAEA=国際原子力機関の報告書だった。イランが核兵器に用いられる高性能爆薬の実験を行っているとの疑惑を指摘。ミサイルへの核搭載に向けた技術開発も疑われ、欧米は、原油の輸入禁止など制裁強化を決めた。4月のインフレ率は21.8%。急激な物価上昇は市民の生活を直撃している。近海での漁が盛んなホルムズ海峡最前線の街では、魚が売れないなど、経済制裁の影響が出始めている。
国民の生活を犠牲にしながら進められる核開発。そこには、イラン・イスラム改革から続くアメリカやイスラエルへの敵対心が渦巻いている。欧米への反発からか、経済制裁に対して、「制裁は構わない。私たちはアメリカに依存しているわけではない」「アメリカは、うそばっかり」と強気な姿勢を見せる市民も少なくない。ところが、街には欧米の文化が溢れている。テヘラン市内最大の電気街では、ソニーのVAIOやアップル社のパソコンや携帯電話、最新型のiPadなどが販売されている。こうした製品は、アメリカからいくつかの国を経由して輸入されるという。そして、ショッピングセンターには、ファストフード店。学生など多くの人がハンバーガーなどを頬張っている。店の1番人気メニューはフライドチキンなどが入ったセット。商品名は日本でもおなじみの“ケンタッキー”だ。店主は「パンの形が丸いからといってアメリカのマクドナルドと同じではない」という。欧米への反発と憧れが交錯するイラン。核開発について人々は、どのように考えているのか。市民らは『他の国はイランの核が平和利用ではないと心配するが、イランに核を持つ権利がある。日本なども原子力によって発電し、進歩してきた』『近隣国が核兵器を保有しているのだから、われわれも保有すれば、国民の命を守れる』『核のエネルギーが欲しいだけ。核兵器は造らない』『危険かどうかは、神のみぞ知る』などと話す。
イランの指導者たちも、核開発は、あくまで発電や医療など、平和利用だと強調している。しかし、その主張には、常に疑念が付きまとう。最近も、不審な動きを見せた。
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