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2012年7月3日

空の競争にゆがみ・・・

空の競争にゆがみ・・・

LCC=格安航空会社の『ジェットスター・ジャパン』が3日、成田空港と福岡や新千歳を結ぶ路線に初めて就航した。成田空港を拠点に、順次、就航する路線は全部で4つ。那覇までが6590円(最低価格)で行ける。来月からは、関西空港を基点として、福岡や新千歳とも結ぶ。3月から運航を始めているLCC『ピーチ』と路線が重複し、競争激化は必至だ。ジェットスターの最低価格保証に対抗する形となるピーチ。今月の搭乗分から一部路線で値下げに踏み切った。激化するLCCの顧客獲得競争。ピーチは、全日空を大株主に持つ全日空系LCCだ。一方、今回就航したジェットスター・ジャパンは、日本航空が出資している。代理戦争とも取れる全日空と日航の空の戦い。3500億円という手厚い公的支援を受けて予想以上に収益を伸ばした日航と経営努力で立ち向かう全日空。公平な競争を損なうようなゆがみが起きていた。

2年半前に破綻した日航は、国の支援によって急回復。先月には再上場の申請をするまでにこぎつけた。2012年3月期の決算では、全日空が売り上げで初めて日航を上回ったにも関わらず、純利益では日航の6分の1にも満たない状況だった。(全日空281億円、日航1866億円)。この大きな差は、一体、なぜなのか。日航が経営破綻した時点で積み上げた損失は約1兆3000億円と桁違いの額だ。これにより、今回、税金支払いのルール上、法人税が免除される。その額350億円(2011年度)。今後、最大で2320億円(国交省試算)を納税しなくていい。さらに、銀行団による約5200億円の債権放棄で金利の負担も軽くなった。稲盛和夫名誉会長を中心に不採算路線の廃止や人員削減などを行ったが、身軽になったうえで手にした3500億円の公的資金も大きかった。積極的な投資で、予想以上のV字回復につなげた。一方、全日空は経営努力で資金調達をするしかない。今年度中に最新鋭のボーイング787を20機導入する計画で、1機あたり100億円以上とされる機体の購入資金は、グループのホテルを売却するなどして調達するという。日航もボーイング787を、今後5年間で45機導入する計画だ。その額は4000億円以上ともいわれる。国から支援を受けない企業のほうが、さらなる経営努力を迫られる現実。全日空の清水信三上席執行役員は「全日空は今も1000億円の削減をしている。

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