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2012年5月18日

ローソンの“野菜”戦略

ローソンの“野菜”戦略

シリーズ『復活!日本の成長力』。コンビニ大手『ローソン』の“野菜”戦略に経済ジャーナリストの財部誠一氏が迫る。ローソンは、2月期決算で過去最高益を更新したと発表した。その原動力となったのは生鮮野菜だ。小分けにされ、使い切りサイズ。値段は、ほとんどが105円だ。前年度と比べ、売り上げは8割伸びた。現在、野菜だけで、中堅スーパーより売り上げが大きいという。野菜がローソンを次の成長段階へと導くと断言するローソンの新浪剛史社長(53)。その目論見は的中した。しかし、当初は、外部から招かれた社長ということもあり、周囲の反応は冷たかった。結果が求められた。コンビニで扱うには、大量の野菜が必要になる。そのために新浪社長が、まず取り組んだのが、契約農家との関係を強化すること。そして、何よりこだわったのは、野菜の品質だ。

野菜のプロフェッショナル『富士食品工業』。全国各地に契約農家を持つ。土へのこだわりから堆肥の自社プラントまで作った。もやしなどの野菜くずが原料で、この堆肥を使えば、連作障害もなくなるという。堆肥作りから袋詰めまで完全管理。地下水を汲み上げ、洗浄する水にまでこだわっている。この商品がローソンに並ぶ。

ローソンの品質へのこだわりは、コンビニの生鮮品は、鮮度が悪く、価格も高いという世間のイメージを覆すための地道な戦いだった。新浪社長は「取締役会から反対もあった」と話す。2005年、ローソンは、本格的に生鮮食品に進出する足がかりとして、『STORE100』1号店をオープン。しかし、そこに立ちはだかったのが、深堀高巨さん率いる『SHOP99』だった。当時、年間200店のペースで拡大を続け、2006年には、売上高1000億円を突破した。これまでの新浪社長のやり方が通用せず、当初は苦戦が続いた。一方で、STORE100は、家賃の安い店では利益が出ていた。新浪社長は、大通りに面した家賃が高い店を閉め、その分、人通りが少なくても認知さえされれば勝負できる店舗に力を注いだ。それが成功。70店で利益が出たという。「我々のビジネスで70店というのはすごい。『こういう風になった』と深堀さんに持っていたら、『全部見ている。素晴らしい、一緒にやろう』と言われた」と新浪社長は話す。2007年、SHOP99を運営する九九プラスと業務提携。野菜を扱うノウハウを手に入れた。

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