437 | 438 | 439 | 440 | 441 | 442 | 443 | 444 | 445 | 446 |

2012年7月10日

国会事故調の報告書を検証・・・新事実も

国会事故調の報告書を検証・・・新事実も

『福島第一原発事故は、“想定外”の津波が引き起こした』東京電力が言い続けてきたこの主張が覆るかもしれない。国会が設置した事故調査委員会は、原発が地震で破損した可能性を指摘する。調査のポイントは、第一原発に津波が到達したとされる“時刻”にあった。

去年、政府がIAEA=国際原子力機関に提出した報告書には、事故原因とされる第2波の巨大津波は『午後3時35分』に第一原発に到達したとされている。その根拠は、東京電力の資料や会見だ。政府の事故調査委員会の中間報告でも、同じ時刻が記されている。しかし、国会事故調が調べたところ、これは、第一原発から沖合1.5kmに設置された波高計が、計測限界である7.5m以上の波を観測した時刻だった。東電は、津波が波高計を通過した時刻を、第一原発への津波到達時刻としていた。津波の速さを計算すると、1.5キロ進むには2分程度かかる。高さ13mの津波は、東電や政府の言う午後3時35分ではなく、『午後3時37分』以降に原発に到達したとみられる。1号機の非常用発電機の一つ、A系発電機は午後3時35分〜36分(事故調ヒアリングより)に止まった。もし、津波が午後3時37分以降に到達していたとなれば、A系発電機は、津波が来る前にすでに壊れていたことになる。津波が事故原因とする前提が崩れてしまう。国会事故調が指摘する謎はほかにもある。9日になって東電が公開した33枚の写真。ここには、第一原発が津波にのみ込まれる様子が記録されていた。国会事故調は、この写真を半年前に入手。分析したところ、津波は4号機がある南側から敷地内に入り込んだ可能性が高いという。その場合、4号機や3号機から浸水していくことになるはずだが、最初に1号機の非常用発電機が壊れている。しかも、巨大津波が到達する前の時間帯に。国会事故調の委員を務めた田中三彦氏は「1号機A系は、津波が原因で止まったのではないのではないか。燃料管が地震で破損し、燃料が漏洩してしまい、次第に止まってしまったということもあるかもしれない」と話す。東電は、国会事故調の指摘に対し、津波以外にも事故原因がある可能性を否定しなかった。

一方、史上最悪の原発事故となったその根源的な原因は、どこにあるのか。国会事故調は、原子力村における規制する側と規制される側の“逆転関係”にあったと指摘している。

  • 1
  • 2
437 | 438 | 439 | 440 | 441 | 442 | 443 | 444 | 445 | 446 |

動画視聴推奨環境について
Microsoft Edge、Google Chrome の最新版を推奨環境としております。