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2012年12月24日

必要な人に渡らない復興予算

必要な人に渡らない復興予算

国民の増税で賄っている復興予算。それが被災地以外にも使われ、問題となった。被災地では、復興予算を必要としている人が多いにもかかわらず、まだまだ使い勝手が悪い面がある。宮城県南三陸町のプレハブの仮設店舗で理容店を経営する管野孝江さん(58)。震災で、自宅兼店舗が流された。仮設住宅での生活が続くなか、去年11月、管野さんは、流された店の跡地で店を再開した。商売に必要なはさみや鏡などは、すべて中古のリサイクル店で揃えた。費用は合わせて240万円。宮城県には、再開費用が200万円以上に上った場合、その半額を補助する制度がある。ところが、総費用が200万円を上回ったにもかかわらず、管野さんは対象外だった。補助の対象となるのは、転売などができない“動かないもの”と限定されていた。管野さんの店で“動かないもの”とされたのは、109万円の中古のプレハブだけで、条件の200万円に届かず、補助金をもらえなかった。宮城県経済商工観光部は「外に持ち運んで、現場でなくしてしまう、壊してしまったという可能性が高いものは、補助金の対象から外しているのが実情」と話す。管野さんは「あまりにも補助金の格差がある」と憤りを隠せない。

11月27日、政府は、復興予算がついていた事業の一部について、予算の執行を停止することを決めた。復興予算は、1月からの所得税の増税分などを財源として、約19兆円が見込まれている。政府が予算の執行を止めたのは、35事業、168億円。復興予算全体からみると、わずか0.1%だ。耐震化が復興予算で計画されていた全国12の税務署のうち、執行停止となったのは、3カ所に留まった。復興予算のなかで、被災地以外の防災事業などに使える全国防災対策費は、総額約1兆円。その1兆円はすでに使い切られ、来年度予算には約9400億円が新たに要求されている。全国防災対策費は、公共施設の耐震化や津波対策以外にも使われていた。海上保安庁は、復興予算で、大型巡視船2隻を造ろうとしている。1隻50億円。昨年度の第3次補正予算に加え、来年度や再来年度の復興予算をあてにしている。当初の事業計画シートには、『不審船、テロ対策、尖閣諸島における領海警備、海洋権益の保全に関する業務にも対応することが必要』とある。

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