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2012年12月5日

タラバガニ・ロシア産の激減で価格高騰も

タラバガニ・ロシア産の激減で価格高騰も

日本の食卓に上がるカニの3分の2は輸入。特に、カニの王様といわれるタラバガニについては99%が輸入で、その8割以上がロシア産だ。実は、このロシア産タラバガニの多くは、“密漁”されたものだといわれている。ロシア政府が極東海域で認めているタラバガニの漁獲枠は1500トンだけだが、統計では、日本だけで9000トンが入ってきている。10月、ロシア漁業庁のアンドレイ・クライニー長官は、「大量の密漁ガニが日本に出回っている。密漁船が稚内港に入っている」と指摘した。ロシア政府は、カニの乱獲を防ぐため、漁業枠を設定し、各漁船に割り当てている。しかし、この割当量を持ちながら、実際は、その何倍ものカニをごっそり乱獲する船が後を絶たない。これが“密漁ガニ”となる。

北海道の稚内港では、外国船専用の岸壁に、クライニー長官が密漁船と指摘した同型の船が次々と入港。船の周りには、日本のトラックが横付けされ、次々とカニが水揚げされていた。船員らに話を聞きに行くと、「しゃべれば殺される」と何かを恐れ、取材に応じなかった。3年前まで密漁ガニを日本に水揚げしていたロシア人元船長は「タラバカニは、オホーツク海の北で獲ってくるもの。国の割り当てだけでは、商売にならないから密漁する。日本は距離的に近く、しかも高く買ってくれる。いい時で、年間50万ドル稼いだ」と話す。カニ漁船は、本来、獲った量をロシア政府に報告し、輸出税を納める義務がある。密漁船は、その規制を逃れるため、第三国の運搬船にカニを積み替え、日本へ入港。偽造した税関申告書で輸出品だと偽り、日本の税関を通していた。

一方、受け入れる日本側の認識として、水産庁魚政部加工流通課の坂本清一課長補佐は、「密漁が行われているのはロシア水域。違反の主体もロシア人だから、日本側としては、実態を正確に把握することができない。(偽造税関書類も)それが真正なものか偽造されたものか、わからない」と話す。横行する密漁に業を煮やしたクライニー長官は、「ロシアにとって、極東水域はナンバーワンの水域。密漁者たちは、私たちの未来を盗み、水産資源を根絶してしまう」と憤る。密漁船の乱獲が影響し、ロシアのカニの個体数は、20年前の17分の1まで減少している。近年、ロシア政府は、密漁の取り締まりを強化してきた。停船命令を無視する密漁船は容赦なく攻撃。時に死者も出る。

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