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2013年5月16日

『食の安全』“添加物”“農薬”アメリカの本音とは…

『食の安全』“添加物”“農薬”アメリカの本音とは…

アメリカやオーストラリアなど、11カ国が参加するTPP=環太平洋経済連携協定の第17回交渉会合が、15日からペルーのリマで始まった。TPP交渉への参加を表明した日本だが、参加できるのは早くても7月からで、その間、参加国による交渉は進む。そこで、今、改めてTPPについて考える。今回は、『食の安全』について。“日本の食”は、約6割を海外からの輸入に頼っている。検疫所では、輸入食品の残留農薬や食品添加物など、日本の基準に基づいて検査している。不合格となった場合、廃棄や積戻しという措置が取られる。しかし、TPP交渉への参加で、この“食の安全”を守ってきた基準自体が見直しを迫られるかもしれない。

アメリカの食卓で、しばしば登場する、パイやシリアルバー。これらの商品の一部には、TBHQ=ブチルヒドロキノンという酸化を防ぐための食品添加物が使われている。実は、このTBHQは、日本では添加物として指定されていない。アメリカで利用できる食品添加物は、数え方にもよるが、3000種類ほどある。一方、日本は約800種類。日本で認可されていない添加物入りの食品は輸出できず、指定の手続きにも時間がかかるため、アメリカは“非関税障壁”だと問題視している。クリントン政権で農務長官を務めたダン・グリックマン氏は「商品が自動的に拒否されないよう、障壁を取り払う必要があると思う。アメリカは、日本から大量の工業製品などを購入しているのだから、市場を開放してもらいたい」と話す。日米両政府は、先月、日本のTPP交渉参加について合意。参加にあたっては、TPP交渉と並行して、日米の2国間で取り組む複数のテーマが決まった。食品添加物や残留農薬の問題を含む“衛生植物検疫措置”も、その一つで、『成果が、具体的かつ意味のあるものとなること』という一文が書き込まれた。TPP交渉をてこに、食の安全基準も交渉のテーブルに乗せたいアメリカ。背後には、食品、農業など、巨大産業の強い圧力がある。東京大学大学院(農業経済学)の鈴木宣弘教授は、「アメリカは、自分たちの利益をもっと増やしたい。そのためには、邪魔なものは全部やめてくれと、規制緩和を徹底するというのが、まさにTPPの目的」と指摘する。

農産物の輸出に強いアメリカ。残留農薬の問題でも、日本を攻める構図は変わらない。

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