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2013年5月31日

TPP検証『コメと関税』政府試算“3割が外国産米”

TPP検証『コメと関税』政府試算“3割が外国産米”

TPP=環太平洋経済連携協定について考える。今回は『コメと関税』について。日本政府の試算では、関税の撤廃で国内生産量の3割ものコメが、外国米に置き換わるとしている。コメ農家にとっては大打撃だ。しかし、それは、本当なのか。TPP交渉には11カ国が参加している。このうち、アメリカ、オーストラリア、ベトナムがコメを生産、輸出している。しかし、ベトナムは、気温が高すぎるなど、日本人の口に合う“短粒種”の栽培は難しいといわれている。オーストラリアは、干ばつによる水不足が障害となって、収穫量は安定しない。アメリカは、どうなのか。アメリカの米作地帯・カリフォルニア州と津軽平野を取材。日本のコメの意外な課題が見えてきた。

カリフォルニア州のサクラメントは、アメリカ有数のコメ栽培地帯の一つだ。アメリカでは、4月下旬から5月初めが、日本でいう“田植えシーズン”にあたる。アメリカのコメ作りは、小型飛行機から籾を撒くことから始まる。小型飛行機を使うことで、コストを抑えている。カリフォルニアで多く栽培されているのは、粘り気がなく、チャーハンやリゾット向きの品種“中粒種”だ。タイ米のように粒が細長く、パサパサした食感の“長粒種”と、日本のコシヒカリのように粒が小さく粘り気がある“短粒種”の中間にあたる。アメリカでの“短粒種”の生産量は、わずか1.6%に過ぎない。生産量が低いことについて、カリフォルニアのコメ実験研究所のマッケンジー所長は、「コシヒカリは素晴らしい品種だが、単位面積あたりの収穫量は、ほかの品種に比べてかなり低い。粒が小さく、アメリカ式の集約的な大規模栽培には向いていない」と話す。日本人に馴染みのあるコシヒカリを栽培する農家は、少数にとどまっているのが現実だ。カリフォルニア・コメ委員会のジョンソン委員長は、TPPで日本のコメ市場が開放されることを期待しているというが、「カリフォルニアでコメの生産量が飛躍的に増大することはないと思う。日本の生産量の3割に相当するコメを輸出するのは無理だ」と断言する。日本政府の試算は、非現実的ということなのか。ただ、アメリカのコメには、安さという武器がある。サクラメント市内のスーパーには、地元で収穫されたコシヒカリが1kg=308円で並ぶ。日本国内にも安くておいしいコメを求めるニーズが根強い。この値段に日本のコメ農家は対抗できるのか。

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