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タイ・マレーシア・シンガポール編 撮影日記

雨の合間のホアヒンビーチ
雨季!それでもホアヒンは楽しい!
タイ中部有数のリゾート地、ホアヒン。ここは古くからタイ王室の保養地としても知られている場所。ホアヒン駅には王室専用の待合室まであるというから驚きだ。当然、一般人は利用できないし、普段開放されているということもない。ホアヒン駅は同時にタイ全土で最も美しい駅と言われている。赤を基調としたきめ細かな装飾が施された駅舎は、見る者の心を奪う。この駅でも亡くなった前国王ラーマ9世が祀られていた。
ホアヒンの名所は何と言っても白い砂浜が5キロに渡って続いているホアヒンビーチ。バンコクからホアヒンに向かう列車に乗っていた観光客の多くが、このホアヒンビーチで遊ぶのだと言っていた。この時期のタイは雨期。日本のように1日中雨が降りっぱなしということは無いが、雨は降ったり止んだり。せっかくの綺麗なビーチも、くもり空だとなかなか美しい映像は撮れないので、そこは残念だったのだが、それでもビーチに来ていた客はとにかく楽しそうに遊んでいた。
昼間ビーチで過ごした観光客は、夜になると屋台街を訪れるのがホアヒンの定番のコース。数多くの店が立ち並ぶ屋台街には、地元で獲れた新鮮な海の幸や果物の数々、子供のおもちゃにお土産品。さらにはタイ名物の古式マッサージの出店まで!美味しそうな食べ物の数々と賑わう観光客。なんともリゾートらしい光景だった。
ホアヒンを後に特急列車で南部の港町スラーターニーへと向かう。この時も雨は降ったり止んだりを繰り返すが、列車は全車両冷房付き。少し雨に降られた後ということもあり、冷房が効いた車内はかなり寒く、多くの乗客が乗務員からブランケットを借りて被っていた。雨が降っていると、列車から見える車窓の景色は確かに霞んでしまう。だが、雨が打ちつける窓越しにぼんやりと外を眺める乗客。その様子は、本当に情緒たっぷりで美しい!雨期ならではのタイの旅もなかなかに楽しいものだ。
ディレクター 許斐康公
ホアヒン駅の王室専用待合室
ホアヒンに向かう普通列車