世界の車窓から

トップページ > 撮影日記

スイス編 撮影日記

圧倒的な存在感のマッターホルン
「マッターホルンの磁力」
氷河急行のツェルマットより、ひとつ手前にはテーシュという巨大な駐車場のような駅がある。ツェルマットの街中にはガソリン自動車が入れないので、車でスキーに来た人たちはここで自動車を預けて、列車でツェルマットに入ることになる。私たちのロケ車もここまで。氷河急行の「走り」をブリーク辺りに戻って撮影するために、何度か列車でツェルマットとテーシュ間を往復した。事前の情報は入っていたけれど、現地に来てみるとテーシュは意外に重要な駅だということがわかった。
ツェルマットからゴルナーグラ-トまで、クリスマス休暇のせいか、いきなり大勢のスキーやソリの乗客に囲まれての撮影。スイスを代表するスキーリゾートのひとつといわれるツェルマットは、街中が「スキー! スキー!」と騒然としていて、みんながゴルナーグラ-トの山々のほうを仰ぎ見ている気がした。
そんな山々の中、とにかくマッターホルンの存在は圧倒的だ。ツェルマットの街からも、ゴルナーグラ-ト鉄道の路線のほとんど何処からも、その山影を見ることができる。美しいマッターホルンを入れ込んでカメラアングルをつくれば、収まりがいい。どこから見ても見えるというのに、いつも目が離せない。モンテローザ、ブライトホルンなどの他の山も忘れないでしっかり撮ろうと思っていても、マッターホルンは何処だとついつい探してしまう。気がつくとカメラマンの堀金さんのレンズも大抵マッターホルンに向いていた。マッターホルンには人を惹きつける強い磁力があるようだ。
ディレクター  宮崎祐治
ツェルマットで見かけた馬車
スキーやスノーボードばかりでなく、ソリ遊びの人も