放送日時:2019年3月11日(月)「ワイド!スクランブル」拡大
司  会:大下容子(テレビ朝日アナウンサー) 小松靖(テレビ朝日アナウンサー)
取材報告:渡辺宜嗣(「スーパーJチャンネル」キャスター)

■番組概要

東日本大震災から8年…
災害の脅威が増す中、私たちはどのように有事に備え、対処すればいいのでしょうか。
テーマは「停電」「通信遮断」「避難渋滞」…
311の日、犠牲者への鎮魂の祈りとともに、災害への備えについて考えます。

巨大地震・ブラックアウト!それでも停電しなかった街

災害が頻発した昨年。被災者に追い打ちをかけたのが、「北海道胆振東部地震」発生後のブラックアウトに象徴される「停電」だった。30年以内の大地震発生の確率が70%を超える今、私たちは「大規模停電」にどう対策を講ずるべきなのか !?
実は、昨年発生した北海道胆振東部地震で道内の広範囲でブラックアウトが起きる中、停電しなかった街がある。札幌から直線距離で45kmの場所にある 『支笏湖温泉街』。ここにこそ、地震大国日本が学ぶべきヒントがあった。王子製紙が発電した電気を独自に送電してもらっていたため、ブラックアウトの難を逃れたのだ。この発送電の仕組みとはどういうものなのか、311のその後を見続けてきた渡辺宜嗣が現地取材した。

遮断された通信…アナログのSOS

東日本大震災が起きたあの日…津波は人々の連絡手段をも奪っていった。こうした状況下で、被災した人たちが“自身の生存を伝えるため”そして“大切な人を探すため”に用いた手段が「手書きのメッセージ」。
宮城県南三陸町の役場には、いまも当時の「メッセージ」が保管されている。
あの日…人々は、手書きのメッセージを用い、どのようにして大切な人と連絡を取り合ったのか?
そして、あれから8年、通信各社はどのような対策をとっているのか?

“避難渋滞”を回避せよ

2016年、福島県内に津波警報が発表された。そして人々は、一斉にマイカーに乗って避難を開始、いわき市の主要道路は「避難渋滞」となり、市内の広範囲で大混乱をきたした。
それでも、いち早く安全な地域に避難するためには車は必須。では一体、どのように避難をすればよいのか。いわき市が新たに打ち出した「班制度」とは?
現代の「五人組」とも言える 新たな避難対策。1班に1台を原則とする画期的な避難の取り組みとは !?

【中継企画】発想の転換! 道路を避難場所に

震災からの復興が進む岩手県の沿岸地域を南北に結ぶ「三陸沿岸道路」。
道路は山を切り拓き一部は高台に…国土交通省はそこに設置されたパーキングエリアに目を付けた!
有事の際に約2000人の地域住民が避難するための「避難スペース」を整備したのだ。
さらに、道路の法面には、県内初となる「避難スペース」へ続く「津波避難階段」を設置。
地元の小学校や自治会などには“もしもの時”のために「鍵」が配布され、津波を想定した避難訓練も行われている。
“道路を避難場所に!”という発想の転換。現地からの生中継で、その避難プロセスの全てを再現する。

【中継】「未来へつなげる」

「ナショナルトレーニングセンター Jヴィレッジ」は、原発事故復旧作業の最前線だったが、現在はその役目を終え合宿所としての機能を取り戻している。そして、2020年東京五輪聖火リレーのスタート場所になるかもしれないという話も…
東日本大震災の象徴とも言える「Jヴィレッジ」からの中継を交え、復興への思いをつなげていく。
岩手、福島、宮城… そして、「Jヴィレッジ」へ。五輪への希望と復興への思いを重ね、リレー中継で綴っていく。

「鉄拳」のパラパラ漫画 そこに込められた被災者への思い…

東日本大震災の教訓 それは… 人々の絆の大切さ。
311をきっかけに生まれた「パラパラ漫画」。
漫画を通じて絆の大切さを描く、鉄拳が再び筆をとった。
そして生まれた「ツナガル~2019ver~」。
あの震災から8年、ニッポンは再び「ツナガル」。

これまでの震災特別番組