■2011年10月7日(金)
よる11時15分〜12時15分
*一部地域を除く

つながろう!ニッポン 
〜フラガール 笑顔と絆の180日〜

番組概要

福島県いわき市の「スパリゾート・ハワイアンズ」は、震災で施設が損傷、休館を余儀なくされました。
実家を津波で流されてしまったメンバーもいるフラガールたち。
でも被災者に、そして全国の人に笑顔を届けたい・・・
そんな強い思いを胸に立ち上がり、全国キャラバンに出発、150ヶ所以上を回りました。
新人フラガールの奮闘を中心に“笑顔と涙と絆の180日間”を完全密着取材しました。

ナレーション:石原さとみ

※平成23年度文化庁芸術祭参加作品

46年ぶり全国キャラバンへ・・・

かつて炭鉱の町として栄えていた福島県いわき市。炭鉱閉山で廃れた町を甦らせようと、人々は日本初のテーマパーク、現在の「スパリゾート・ハワイアンズ」を作り上げました。炭鉱の娘たちがPRのため“フラガール”として全国を巡業したところ、観光客が殺到。いわきの町は息を吹き返したのです。

あれから46年・・・ 再びいわき市を絶望が襲いました。
東日本大震災によるいわき市の死者・不明者は350人以上。沿岸部は津波で壊滅的な被害を受けました。
さらに原発事故や風評被害も追いうちをかけます。故郷の復興、そしてこの国を笑顔で一つにするために・・・ フラガールたちの46年ぶりの全国キャラバンがスタートしたのです。

笑顔の裏に隠された“涙”・・・

2年間の厳しい訓練を終え、今年の春からプロのフラガールとしてデビューする予定だった賀澤教子さん。
いわき市の海沿いにあった賀澤さんの実家は、津波で完全に流されていました。20年暮らした我が家の前にたたずみ、そっと涙をぬぐう賀澤さん・・・ それでも、キャラバンの舞台では笑顔で踊り続けました。

賀澤さんと同期の大河原綾華さんの地元・田村市も、震災で大きな被害を受けました。思い出のつまった学校も、懐かしい街の景色も、変わり果てた姿になっていました。それでも大河原さんは「私たちが踊っている間だけでも、安心できる時間を与えたい・・・」と被災地の避難所でも公演を続けました。
実は大河原さんには、心の支えにしていた一枚の写真があったのです。

震災との“本当の闘い”

全国150ヶ所にも及ぶキャラバンで、観客から温かい声援を受けた28人のフラガールたち。
でもそんな声援とは対極にある"厳しい現実"とも、向き合わざるを得ませんでした。
全国キャラバンでは、いわき市の物産品の販売も行われ、故郷の復興に貢献しようと汗を流したのですが・・・ "福島産"の農産物や海産物に対する人々の反応には、複雑なものがありました。
「本当の復興」までの道のりは長くて遠い・・・ フラガールたちが痛感した瞬間でした。

笑顔、涙、絆・・・ 感動のラストキャラバン

10月1日、全国を回った一行は、ついに地元いわき市で、最終キャラバンを迎えました。
公演を終え、涙をこらえることができないフラガールたち・・・
長くてつらくて、でも楽しかった180日。
たくさんの人たちに笑顔をあげようとがんばった180日。
でも、たくさんの人たちから笑顔をもらった180日。
そしてこの日・・・ 28人のフラガールたちも、裏方のスタッフも、そして会場を埋めつくした人々も、
みんなの心が“絆”で結ばれ、一つになりました。
フラガールたちの“笑顔と涙の180日”。
その感動のフィナーレは、私たちに“絆”の大切さを教えてくれました。

つながろう!ニッポン これまでの番組

つながろう!ニッポン 故郷の灯は消さない 〜陸前高田からのメッセージ〜
東日本大震災から4ヶ月。津波で壊滅的な打撃を受けた岩手県陸前高田市で、ガレキの町を元気付け、笑顔を取り戻したいと、いち早く動き始めた人たち。絶望の淵から立ち上がった人々の120日を定点観測しました。(2011年7月10日(日)放送)

ANN報道特別番組 つながろう!ニッポン 〜テレビが伝えたこと 伝えたいこと〜
東日本大震災から50日…。テレビに出来たこと、出来なかったことは何なのか。この間の報道を振り返り、検証します。そして、被災地に山積する課題を検証、「復興」への思いと現実との間で悩む被災者の姿を描きます。(2011年4月29日(金・祝)放送)

つながろう!ニッポン 〜震災1ヶ月・勇気の記録〜
福島県出身の俳優・西田敏行が、大震災から1ヶ月間のさまざまな『勇気ある行動』や『感動秘話』にスポットを当て、頑張るニッポンに「エール」を送ります。(2011年4月10日(日)放送)

つながろう!ニッポン 被災地からのメッセージ
出来る限り多くの方々の声、姿をYouTubeでお伝えしています。