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2008年2月15日

「ものづくり立国」再生へ〜世界に誇る"技術"と"発想"

「ものづくり立国」再生へ〜世界に誇る"技術"と"発想"

2001年9月11日に起きた"米国同時多発テロ"。ビル崩壊と同時に落ちた大量の瓦礫が道路を陥没させ、ワールドトレードセンターの真下にある地下鉄のトンネルは灰にまみれた―――。そんな中、ゆがみや破損が一切生じなかった地下鉄の台車があったという。日本の大手重機メーカーの製品で、加工を手がけたのは岡山にある工場だった。

瀬戸内の静かな町にある田中鉄工所は、大手重機メーカーなどの下請けをする加工専門の工場だ。従業員は40人。彼らの指先から作り出されるのは、わずか100分の1の世界だ。『強度を計算し尽した設計を、寸分の狂いなく形にする』。この力がニューヨークの地下鉄の台車の耐久性を生んだ。新型新幹線の部品や大型印刷機、発電機のタービン、船舶のエンジン・・・数々の部品を様々な種類の大型機械で加工する。しかし、すべてを機械任せにすることはできない。この鉄工所の従業員は「鉄でできている以上は温度変化が避けられない。そこが人間の技術のいれどころ」だと語る。

田中鉄工所では、インドネシアから研修生を受け入れている。現在、ここから育った研修生がインドネシアに工場を建てる計画を進めている。『技術の海外流出』が叫ばれるが、田中秀明社長は、惜しげもなく彼らに教える。「私たちは技術が一番だと思う。技術があれば日本の製品が良くなり、日本の工業界が潤う。技術は、唯一私たちがもっている"武器"というか商品」と田中社長はいう。

興味深いデータがある。財務省が調べた「日本の国際収支の推移」を見てみると、2005年を境に貿易黒字と所得収支の黒字額が逆転したのだ。これは、日本が『投資立国』へと徐々に変化していることの証だ。

ものづくり衰退の現状を色濃く反映しているのが、工場の町として知られている東京・大田区だ。ピーク時には9000件以上あった工場は、相次ぐ廃業で姿を消し、いまでは半分になってしまった。その一因は後継者不足だ。大田区では、従業員10人以下の工場が8割を占める。自宅と工場はひとつの屋根の下で、家族で支えているところも多い。

熊本には、独自の発想力で勝負する女性がいる。ベンチャー企業「ビッグバイオ」の主力商品は、水を浄化する作用を持つブロックだ。このブロックには、納豆菌の仲間の微生物が閉じ込められている。

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