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2011年8月17日

自然エネルギー100%を目指す町・高知県梼原町

自然エネルギー100%を目指す町・高知県梼原町

自然エネルギーによる町づくりを目指す人口4000人足らずの高知県梼原町。標高1300mに日本で最も高い場所に設置された町営の風力発電所がある。カルスト台地に建つ2基の風車。町が掲げるのは電気の自給率100%、自然エネルギーによる“エネルギーの地産地消”だ。梼原町は、あらゆる発電を取り入れている。四万十川・源流域の水を利用した水力発電。夜は、大通りの街路灯へ、昼間は、町の中学校で使用される電力を賄う。また、梼原町の太陽光発電の普及率は、5.9%と全国トップクラスだ。梼原町のほぼすべての施設には、太陽光パネルが設置され、一般家庭がパネルを設置する際には、町で最大80万円の助成をしている。その財源は、風力発電が生み出す。梼原町の自然エネルギーは、風車が支えている。

風車を導入したのは、梼原町前町長の中越武義さん(67)。1997年の就任直後から情熱と戦略をもって風車の設置に挑んだ。「風を起こして、町おこしをする。町の将来につなげたい」という強い思いがあったと話す。当時、まだ一般的ではない風力発電を住民に理解してもらうのは簡単ではなかった。町を走り回り、一人ひとり、年に4、5回は話を聞いた。風車導入の是非をめぐり、町は、住民アンケートを実施。その結果、95%の人が『ぜひ、やるべきだ』という意見だった。中越さんは、地球温暖化問題などを背景に始まった自然エネルギーへの助成制度に注目。国から1億8000万円の補助金を得て、町の出費を2億6000万円に抑えた。さらに、発電した電気を電力会社に売ることができる新しい買い取り制度を利用。四国電力と交渉を重ね、比較的高い値段での取引に成功した。巨額の投資を早期に回収できるめどを付け、1999年に風車を設置した。風車で生まれた電気はすべて四国電力に売っている。年間平均売電額は3400万円。その収益を“環境基金”として積み立て、新たな自然エネルギー活用へと投資している。また、中越さんは、発電施設への投資と同時に経費削減も徹底した。役場に4つあった部署を3つに統合。必要最小限の人員で町を運営している。

いまや、全国から注目を集めている梼原町。高知県市町村振興課の小路口聡主幹は「梼原のように未来に向かって投資するという判断ができれば、どのような自治体でも可能。ただそれには、住民の協力が絶対条件になる」と話す。

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