

2011年8月18日
岩手県田野畑村の港に、津波が襲って以来、初めて“笹の葉”のように小さい船“サッパ船”が浮かんだ。田野畑村では、9割の漁船が津波で流され、漁業だけでなく、観光にも影響が出ていた。実は、漁師は、漁業だけでなく観光も支えている。高さ200メートルの断崖絶壁が連なる田野畑村の代表的な景勝地、北山崎で、観光ガイドを務めるのが、彼ら現役の漁師たちだ。毎年5000人の観光客を集めていたが、船が流されたことにより、中止に追い込まれていた。震災から4カ月あまり、ついに、サッパ船観光が再開された。そこには、無残な防波堤など津波の恐ろしさの現実がある。しかし、一方で、壮大な自然は、津波の前と同じ姿だ。自然の美しさと津波の記憶を広く観光客にも伝えることで、復興の一助にしようと再び海に出た漁師たちを密着取材した。