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2011年12月2日

高齢者にやさしい自動車“PICO”

高齢者にやさしい自動車“PICO”

高齢者ドライバーの事故が多発している。先月、川崎市で76歳の男性が運転する乗用車が中古車販売店に突っ込んだ。10月には、東京都福生市で、68歳の女性ドライバーがフェンスを突き破り、線路に転落した。この10年間で、65歳以上の高齢者の交通事故は、1.7倍に増加。主な要因は、運動能力や認知能力の低下だと指摘されている。今年の『東京モーターショー』では、各社、力を入れているのが、電気自動車やハイブリッド車だ。そんななか、ダイハツは画期的な車を発表し、注目を集めている。2人乗り電気自動車“PICO(ピコ)”。高齢化社会や宅配ビジネスなど、社会の環境の変化に対応した車だ。PICOは、高齢者ドライバーの事故に対応する安全機能が満載されている。朝日新聞WEBRONZA編集長の一色清がPICOに試乗。高齢者にやさしい自動車開発の意義と実用化に向けた今後の課題を考える。

PICOは、全長2.4m、幅1m。前後に2人乗り、天井も高い。シンプルな作りとなっている。カードキーになっていて、このなかには個人情報が入っている。特色の一つに、運転情報を表示する大きなモニターがある。このモニター横には、救急車の絵を描いた赤いボタンがある。ドライバーが、緊急事態、例えば、気分が悪くなった場合などに押す緊急ボタンだ。ボタンを押すと、サイレンが鳴り、車体ディスプレイが赤く点滅する。さらに、カードキーに入力された緊急連絡先などの情報がモニターに表示される。このほかに、車体のディスプレイには、速度や、他の車が接近したときの注意喚起など、様々な情報も表示される。PICOの安全に対する考え方は、車の強度を高めて身を守るのではなく、周りとのコミュニケーションを取り、目立つことによって、事故を未然に防ぐという新しい発想だ。PICOの開発では、徹底した調査が行われた。全国各地で高齢者など80人以上からヒアリングを行い、データを集約。メーカーとして想像もしなかったニーズも浮き彫りになった。ダイハツ商品企画部の北野恵睦主担当員は「安全面で、自分がけがをしたくないというよりも、誰かを傷つけたくないということのほうのが、ニーズとして先行していたのが驚きだった」と話す。PICOは、様々なニーズを取り入れて現在の形に辿り着いた。

PICOの最高速度は、50km。

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