

2012年11月13日
13億4000万人という世界一の人口を抱える中国。インターネット利用者、通称“網民”も、その数は世界一だ。年々、中国のインターネット利用者は増えているが、その自由度は大きく制限されている。共産党批判を続ける社会学者の張耀傑さんは、何度もネット上のIDを削除されたという。張さんは、今年の初め、まだ失脚する前の元重慶市トップ・薄熙来氏と習近平氏について書き込みをした。「『私は薄熙来氏を支持しないが、習近平氏と薄熙来氏を選挙で競わせたら面白い』とネットに書き込んだが、その後、4つのサイトへの書き込みが全部消えた」と話す。その後、ネット管理に携わる人から、「最高上層部からのブラックリストが届き、張さんの名前は“一級レベル”だった」と言われたという。張さんは、ブラックリストに載ったため、妻や子どもの身分証明書を使ってネット上で発言している。中国で3億人が利用するミニブログ『ウェイボー』には、自分の書き込みが削除されたという投稿がいくつもある。張さんは、「共産党は、我々を黙らせたいが、規制が厳しければ厳しいほど、我々は自分の意見を言いたい」と話す。
スマートフォン販売店に並ぶ中国製の機種。その画面には、日本のスマートフォンでは見慣れたアプリがない。例えば、ツイッターやフェイスブックのアプリだ。ツイッターの登録者数は、世界で5億人以上。フェイスブックの利用者は10億人を超す。ツイッターやフェイスブックでデモが広がり、中東の民主化運動に大きな役割を果たした。しかし、中国では、アクセスができない。外国のサイトだと中国当局が書き込みを削除できないため、アクセスを遮断している。特定のサイトへのアクセスが制限されているだけではない。検索できない“禁句”もある。中国ナンバーワン検索サイト『百度』で、例えば、次期国家主席の習近平氏を検索してみると、『法律と政策により、一部の検索結果は表示されない』との一文が出てくる。これも中国政府の検閲によるものだ。ジャーナリストの富坂聰氏は「中国のネット人口が5億人近くまで膨れ上がっている。不満を持った人たちもネットにアクセスできているという状況がある。中国が作った格差というモンスターが、どのように動くのかわからない」という。厳しい規制にもかかわらず、不満を持つ人はインターネットで集まり、怒りを爆発させている。
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